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  • 編集部

トランプ暗殺未遂容疑者、 過去に台湾支持を表明:防衛部隊招集も提案


の元大統領トランプ氏が15日、自身のゴルフ場で再び暗殺未遂に遭った。容疑者のライアン・ウェズリー・ラウス(Ryan Wesley Routh)の身元と動機が高い関心を集めている。彼のFacebookとX(旧Twitter)のページは速やかに閉鎖されたが、海外メディアは彼の過去の公開発言にいち早く注目。その中には、ウクライナに渡って戦闘に参加したいという願望や、NATO訓練を受けたアフガニスタン兵士と「外国人義勇兵団」を台湾防衛のために派遣すべきだという呼びかけが含まれていた。



英国の「デイリー・テレグラフ」紙によると、15日にフロリダ州のトランプ・ゴルフクラブで暗殺未遂の容疑がかけられたのは、58歳のフロリダ州在住のラウス氏である。彼のXの自己紹介には「アメリカに生まれ、自由と機会を持てて幸運だと感じている。この貴重なものを無駄にしたくない。多く与え、少なく取る」と記されていた。ラウスは約2年前にウクライナに渡り、ウクライナのために死ぬまで戦いたいと宣言していた。彼は繰り返し、より多くのアメリカ人に自分の行動に加わり、キーウの侵略への抵抗を助けるよう呼びかけ、また米議会にウクライナへの更なる支援を求めていた。

ラウスはウクライナ支持に加え、台湾も強く支持していた。2023年8月11日、彼はXに「数千人のNATO訓練を受けたアフガニスタン兵士を台湾に派遣し、『台湾外国人軍団』計画を開始して、世界中のボランティアを集め台湾を守る」という投稿をし、「台湾のために声を上げよう」(speak up for taiwan)というハッシュタグを付けていた。ラウスはアフガニスタン兵士に特に関心があったようで、彼らを低賃金でハイチの警察として働かせることも提案していた。ニューヨーク・ポスト紙によると、ラウスはノースカロライナ農工州立大学に通った後、2018年にハワイに移住。彼のXでの投稿は1年以上途絶えていたが、それ以前の投稿を見ると彼は極左派のようで、トランプ氏、バイデン氏、プーチン氏のいずれも批判していた。


ラウスのLinkedInページにはウクライナの国旗が掲載されており、彼のハワイの会社Camp Box Honoluluについて、「簡素で経済的な構造で、アメリカのホームレス問題の解決を支援する」と紹介されていた。ラウスは「常に協力の機会を探し、社会を改善するために最大の公共的影響を生み出したい」「価値ある偉大な事業に招かれ、世界に真の変化をもたらすことを心から望んでいる」とも述べていた。しかし、彼のLinkedInページには奇妙な発言もあり、「もちろん、地球上の最も積極的な影響を与えられる遠隔地に自由に移動したり、近くで独特で魔法のようなものを創造したりできる」と記していた。米メディアによると、ラウスには8回の軽犯罪での逮捕歴(武器の携帯、警察との武装対峙を含む)があり、15日に逃走に使用した車両は家族名義で登録されていた。


注目すべきは、ラウスが過去に主要メディアのインタビューを何度も受けていたことだ。2022年にはキーウでニューズウィーク誌の取材を受け、その際の肩書は「国際軍団の為にボランティアを募集するアメリカ人」だった。ラウスはウクライナ戦争にグレーゾーンはなく、善と悪の戦いだと主張し、ウクライナ側は慈悲深く、寛大で、無私で、互いを気遣っていると述べた。「我々はこれらすべての価値観を守り、人類を団結させ、共に前進する必要がある」と彼は言い、ロシアはこのような共同体の概念を理解しておらず、人々が互いに理解し協力すべきだということも理解していないと批判した。ラウスは当初ウクライナに軍隊に参加するために行ったと主張したが、年齢が高く軍事経験が不足しているため「本当の戦闘には理想的な人選ではない」とも認めていた。


ラウスは、客観的な制限を認識した後、「Bプラン」開始と述べた。これは、より多くの人々が国際軍団に加わって戦闘に参加したりボランティアをするよう宣伝を手伝うこと、そしてウクライナ軍のための防弾チョッキ購入の資金調達を手伝うことだった。ラウスはニューズウィーク誌に、多くの人々がまだ「この戦争が重要かどうか」を議論していると述べ、しかし本当に重要な問題は、我々が人間性、人権、そして我々の世界に有益なものを支持するのか、それともこの戦争を無視するのかだと主張した。「もし誰もがこの戦いに参加しなければ、誰が勝つ?」と彼は問いかけた。

ラウスは「人間として、我々は互いに支え合う必要がある。問題が自然に消えるのを期待し傍観することはできない」と呼びかけ、「なぜ世界の指導者たちがウクライナに軍隊を派遣しないのか理解できない」と批判した。また、防弾チョッキの資金調達が順調に進んでいないことも認めた。ラウスは、キーウからアメリカに電話をかけて資金を募ろうとしたが、「ウクライナ人のために防弾チョッキを買うのに5ドル必要なんだ」と言っても積極的な反応が得られなかったと語った。「世界が私が想像していたほど素晴らしいものではないかもしれない」「みんながとても寛大に応じてくれると思っていた」と彼は述べた。


2023年にアメリカに戻った後、ラウスはニューヨーク・タイムズ紙のインタビューを受け、ウクライナで国際的な兵士(特にアフガニスタン人)の戦争参加を募集した経験について語った。NYタイムズ紙は、ラウスがアメリカでは屋根工事の請負業者だったと述べ、インタビュー時には熟練した外交官のような自信に満ちていたと報じた。彼はウクライナ戦争を支援する自身の計画が必ず成功すると確信していたが、彼を妨害する人々に対してはあまり忍耐強くなかったという。ラウスは米国欧州安全保障協力委員会(ヘルシンキ委員会として知られる)と2時間の会議を持ち、ウクライナへのさらなる支援推進を助けたと主張し、アフガニスタンから逃れた兵士たちをウクライナのために戦わせる募集を続けていると述べた。


「デイリー・ビースト」紙によると、ラウスの名前と連絡先は、ウクライナと台湾のために外国人戦士を募集する2つのウェブサイトに実際に掲載されており、ラウスが募集活動に参加していることや彼のハワイの建設会社についても言及されていた。連邦選挙委員会の記録によると、ラウスは2020年にハワイ州の連邦下院議員ガバード氏(当時は民主党、2022年に離党)に複数の少額寄付を行っていた。ラウスの以前の寄付もすべて民主党員に対するものであり、アンドリュー・ヤン氏、トム・スタイヤー氏、連邦下院議員ベト・オルーク氏、連邦上院議員エリザベス・ウォーレン氏などが含まれていた。


編集:佐野華美


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