台湾鉄道の通勤者は要注意だ。テクノロジーの進歩に伴い、長年親しまれてきた磁気式切符が2026年末に正式に廃止される。今後、台湾鉄道は電子乗車券とデジタルサービスを全面的に推進し、利便性が大幅に向上する。乗客は悠遊カード、一卡通、またはスマートフォンのQRコードで駅の入出場ができるようになる。
以前は、台湾鉄道の利用時には、大多数の乗客が実体切符やカードの挿入による入出場が主流だった。駅に到着すると、乗客は慣れた様子でポケットやバッグから切符を取り出し、自動改札機に挿入し、おなじみの「ピッ」という音を確認してから通過するのだ。多くの人にとって、カード挿入は具体的で実在感のある交通体験であった。磁気式切符は2026年末までに段階的に廃止され、旧式の紙の切符挿入口が封鎖された場合は、切符上のQRコードをスキャンして入出場することになる。
台湾鉄道の磁気式切符が2026年までに段階的廃止へ!
台湾鉄道のカード挿入による改札方式は、多くの利用者の心の中で大きな優位性を保っている。台湾人であれ外国人労働者であれ、高齢者であれ若者であれ、大多数の乗客がカード挿入での入出場に十分慣れている。これは長期的に培われた利用行動であり、改札通過の自動化プロセスと即時反応はカード挿入方式と密接に関連している。そのため、乗客が改札前に立つと、まず最初の動作として切符を機械に挿入しようとする。それが磁気カードであれ紙の切符であれ、その傾向は変わらない。
しかし、一部の駅ではすでにカード挿入機能の段階的廃止を開始し、QRコードスキャンによる入場に切り替えている。例えば、高雄の岡山駅ではすでにカード挿入口を封鎖し、乗客にカードまたは電子機器でのQRコードスキャンによる入出場を求めている。この変更はデジタル化の流れに沿ったものだが、多くの乗客、特に高齢者には不便を感じさせている。若者はQRコードスキャンの学習が比較的早いが、高齢者の適応能力は相対的に遅い。彼らはカード挿入方式に慣れており、QRコードスキャンの操作方法にまだ不慣れだからだ。
ある市民が面白い出来事を共有している。セブンイレブンで購入した切符を改札機のカード挿入口に誤って挿入し、詰まって通過できなくなったという。この事例は、「改札機への不適切な物の挿入」による問題が、「QRコードスキャンの操作不慣れ」による問題よりもはるかに多いことを示している。これらのカード挿入の経験は、成功・不成功に関わらず、台湾鉄道利用者の既存の習慣と認識を反映している。
台湾鉄道のQRコード切符:便利で迅速かつ環境に優しい
台湾鉄道のQRコードによる入出場には多くの利点がある。まず、利便性が向上し、電子乗車券やスマートフォンを持つ乗客は実体切符や磁気カードを持ち歩く必要がなくなる。次に、紙の使用量と資源の消費を削減でき、環境保護の流れに合致する。また、操作上のヒューマンエラーのリスクも低減され、乗客により円滑な乗車体験を提供し、台湾鉄道の運営効率も向上する。
また、改札機のQRコードスキャン領域は通常スマートフォン用に設計されているため、紙の切符を持つ乗客がスキャンを試みる際、スキャン領域との距離の違いを考慮しないことが多い。電子乗車券と同様に紙の切符をスキャン領域に密着させようとするが、この方法ではスキャンに失敗する可能性がある。正しい距離は1〜2センチの間隔が必要だからだ。しかし、台湾高速鉄道ではこの問題は発生していない。コンビニで購入した紙の切符で高速鉄道の改札を通過する際、通常人々はバーコードをスキャン領域に密着させても通過できる。台湾鉄道がスキャン機器の感度とスキャン可能距離でより柔軟性を持たせれば、多くの乗客がより円滑に改札を通過できる可能性がある。
『風傳媒』の記者が10月13日に台湾鉄道で実地調査を行った結果、EMU3000で台北駅を出場する際、大多数の乗客がアプリのQRコードを使用しており、現在は出口改札機のカード挿入口は封鎖されている。紙の切符を使用する人は少数で、出口で戸惑う乗客も見られ、この新制度の導入にはまだ慣れる期間が必要であることが分かった。
編集:佐野華美
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