台湾半導体産業に新たな追い風、AMDが研究開発拠点を設立
米半導体大手AMDが台湾南部の台南と高雄に研究開発拠点を設立する計画を明らかにした。郭智輝経済部長は26日、この動きを歓迎し、台湾のAI産業発展に大きく寄与するとの見方を示した。
郭部長は「AMDが高雄のアジア新湾区に拠点を設けるだけでなく、台南にも研究開発センターを設立する計画は、台湾のAI産業にとって極めて重要な指標となる」と述べた。さらに、「海外の大手企業が台湾に研究開発センターを設立することで、台湾の一流大学との連携が進み、地元の人材を活用できる。これは台湾の将来の発展に大きく貢献するだろう」と期待を寄せた。
新政権100日、郭経済部長「評価は国民に委ねる」
5月20日に発足した新政権の就任から約100日が経過した。記者団から100日間の自己評価を問われた郭部長は、「政府の仕事に自己採点はない。国民に奉仕することが個人的な目標であり、評価は社会に委ねたい」と謙虚な姿勢を示した。
就任から100日を振り返り、郭部長は「徐々にチームに溶け込んできた実感がある。最初は『郭会長』と呼ばれていたが、今では『郭部長』となった。チームと一体となって国民のために尽力していきたい」と意気込みを語った。
離岸風力発電で EU との貿易摩擦、WTO精神に基づく解決を目指す
台湾の離岸風力発電の国産化政策をめぐり、EUがWTOに提訴した貿易紛争についても言及があった。郭部長は「EUは本件に高い関心を寄せている。現在EUは夏季休暇中だが、引き続き対話を続けていく」と述べた。
さらに「国内のサプライチェーンと国際企業の双方に利益をもたらし、各界が受け入れられる方法を模索したい。経済部は関連の準備を進めており、今後交渉を展開する」と説明。「WTOの精神に基づき、徐々に開放に向けて努力を続けていく」と、問題解決への意欲を示した。
編集/高畷祐子
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