台新金と新光金が大型合併へ - 台湾金融史上最大の合意買収案件が実現か
台新金の吳東亮会長(写真)と新光金の魏寶生会長、22日に合併記者会見に出席。(柯承惠撮影)
台新金と新光金、大型合併で合意 - 台湾金融史に新章
台新金控と新光金控は22日、それぞれの取締役会で株式交換による合併を決議した。台新金が存続会社となり、新光金は消滅会社となる。合併後の新会社名は「台新新光金控」となる予定だ。
台新金総経理:対等合併後、金控総資産は第4位に
台新金控の林維俊総経理によると、合併後の金融持株会社の総資産は台湾第4位となる見込みだ。株式交換比率は、台新金の普通株0.6022株につき新光金の普通株1株、特別株は1対1の交換となる。これにより、新会社の株式保有比率は台新金側が55%、新光金側が45%となる。
林総経理は、「この合併は2022年からの努力の成果であり、急いで決めたものではない」と強調。また、合併後の市場シェアは金融持株会社、銀行、生命保険、証券のいずれも15%を超えないため、独占の懸念はないとしている。
吳東亮会長:兄弟の夢が実現へ
台新金控の吳東亮会長は、「兄の吳東進が『兄弟はそれぞれ努力して山を登り、山頂で出会おう』と言っていたが、今や私たちは山頂にさらに近づいた」と述べ、今回の合併が長年の構想の実現であることを示唆した。
中信金の介入について、「市場の混乱を招く可能性」
一方、中信金控が突如として新光金控への買収提案を行ったことについて、吳東亮会長は「市場の混乱を招く可能性がある」と懸念を示した。「善意の合併案を奨励し、市場に秩序をもたらすべきだ」と主張し、規制当局の戦略的判断に期待を寄せた。
「新光」の名を残す - 泛新光グループの統合に向けて
新会社名に「新光」の名を残すことについて、林総経理は「新光の名は依然として人々の日常生活の中に存在し続ける」と説明。この合併は、泛新光グループの統合という意味合いも持つという。
アジアの資産管理センターを目指す
今回の合併が実現すれば、台湾金融史上最大の合意買収案件となる。10月9日に予定されている臨時株主総会での承認を経て、金融監督管理委員会と公正取引委員会の認可を得る必要がある。
吳東亮会長は、この合併が台湾企業の競争力向上に貢献し、台湾がアジアの資産管理センターとなる一助になると期待を示している。編集/高畷祐子
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