中国軍機、台湾領空侵犯か?国防部が否定 - 軍事専門家の指摘に反論

前海軍艦長で、現在は中華戦略学会の研究員である張競氏は、国防部が8月6日に公表した中国軍の動態図に対して疑問を呈しました。軍が南東方向に中国軍機が鵝鑾鼻から33海里の距離に位置していると標示したことについて、すでに我が国の領海基線および領空に侵入していると指摘しています。写真は中国軍の轟6爆撃機です。(資料写真、国防部提供)

【軍事専門家による領空侵犯の指摘】

中華戦略学会の研究員である張競氏が、8月6日に中国軍機が台湾の領空に侵入したと指摘し、議論を呼んでいます。張氏はFacebookで、国防部が公開した「中国人民解放軍の台湾海峡周辺空域活動図」を基に、中国軍機が台湾本島の領海基線内に侵入したと主張しています。

【国防部による否定と説明】

これに対し、台湾国防部は9日、張氏の指摘を否定しました。国防部は、8月6日の中国軍機の活動は台湾の24海里接続水域内には入っていないと説明。毎日公開している活動図は、中国軍機の活動パターンを示すことが目的であると述べています。

【台湾海峡における緊張状況】

近年、中国は台湾に対する軍事的圧力を強めており、ほぼ毎日のように軍用機や軍艦を台湾周辺に派遣しています。時には台湾海峡の中間線を越える事例も報告されており、地域の緊張が高まっています。

【専門家の懸念と国防部の対応】

張競氏は、国防部の法務専門家が中国軍機の領空侵犯を見逃している可能性を指摘し、台湾社会が中国軍の接近に対して無感覚になることを懸念しています。一方、国防部は統合的な情報監視偵察手段を用いて、台湾海峡周辺の軍事活動を常時把握し、適切に対処していると強調しています。

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