台湾の気象専門家、呉徳榮氏は15日、今月17日まで各地で晴れて暑い日が続き、午後は山間部で局地的なにわか雨や雷雨があると述べた。向こう2〜3日以内に南シナ海で熱帯擾乱が発生する見込みで、仮に台風に発達しても台湾に接近する可能性は低いという。一方、台湾の南東方でも別の熱帯擾乱が発生しつつあり、引き続き観察が必要だとしている。
中央気象署は高温情報を発表。15日昼間は台北市、新北市、桃園市、新竹県、台南市、屏東県で黄色信号が出され、最高気温が36度以上になる恐れがあると注意を呼びかけた。
呉氏は中央大学大気科学系の兼任副教授で、気象応用推広基金会の「洩天機教室」コラムで最新の欧州中期予報センター(ECMWF)のモデルを紹介。15日から17日は太平洋高気圧の南縁に覆われ、各地で晴れて厳しい暑さとなり、最高気温は全台湾で38度に達する見込みだとした。日中は日差しが強く、熱中症への警戒が必要。水蒸気量は多く、午後は山間部で局地的なにわか雨や雷雨があり、まれに平野部にも広がる可能性がある。東部では明け方に所々で弱い雨が降る場合もあるという。
予想気温は、北部24〜38度、中部23〜36度、南部23〜36度、東部22〜35度。
さらに、18日から21日にかけては太平洋高気圧が弱まり北へ後退し、台湾周辺の水蒸気が増加して大気が不安定になると予想。午後には比較的強い対流性の雨雲が発達しやすく、そのほかの時間帯にも所々で弱い雨の可能性がある。全般的には晴れまたは曇りで、気温はやや下がるが蒸し暑さは続く見込みだ。
南シナ海で発生中の熱帯擾乱については、欧州および米国の予測モデルがいずれも北西方向、海南島方面に進むと示しており、台風となっても台湾に影響する可能性は低い。台湾南東方で発生している別の熱帯擾乱は北寄りに進んで遠ざかる見通しだが、予測には不確実性があるため、今後も注意深く監視する必要があるという。
編集:柄澤南 (関連記事: 天気予報》台風11号去って猛暑到来 台湾南部は36℃超え、午後は中南部で雷雨・大雨、熱中症警戒 | 関連記事をもっと読む )
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