台湾TSMCの進出で熊本に新たな商機
台湾積体電路製造(TSMC)の熊本県進出に伴い、日本の半導体産業復興の動きが加速している。この動きは半導体業界にとどまらず、台湾と熊本の食品業界にも新たな商機をもたらしている。台湾優良食品発展協会(TQF)は今日、15社の台湾の優良食品企業を率いて熊本を訪問し、食品ビジネス交流会を開催した。熊本県庁の職員は、「これほど活気のある食品交流会は初めて」と語った。
台湾と九州のバイオ産業が提携
今回の訪日団は、TQF協会の周能傳理事長を団長とし、陳建斌顧問と陳英顯駐日代表を副団長として編成された。東京での行程に加え、熊本県政府の協力を得て、2日間にわたる熊本での交流と視察が実現した。さらに、TQF協会と九州地区バイオ産業クラスター推進協議会(KBCC)との間で覚書(MOU)の締結も実現した。
台湾最大手と熊本老舗企業が提携
今回の交流会のハイライトの一つは、台湾最大の日本食品輸入業者「第一名店」と熊本の老舗菓子メーカー「千成堂」がMOUを締結したことだ。これにより、両社は散発的な取引から安定した長期的パートナーシップへと発展させ、日台企業間の貿易成長を促進するモデルケースとなることが期待されている。
多彩な台湾企業が参加
今回の訪問団には、以下のような多彩な分野から15社の台湾優良食品企業が参加した:
冷凍調理食品(桂冠、如記、奇美、台畜)
健康食品(葡萄王、欧典、喬本生医)
発酵製品(屏大科技)
植物肉(松珍)
ベーカリー製品(餐御宴)
食品貿易(第一名店)
水産食品(允偉)
台湾茶(遊山茶訪)
サツマイモ加工品(慶全)
台湾ハーブラン
参加企業の代表はほとんどが経営層で、まさに食品業界の「国家代表チーム」と呼べる陣容だった。
TSMCの進出に伴う熊本の経済成長と新規居住者の増加は、食品産業に大きな商機をもたらすと期待されている。周能傳理事長は、「台日食品企業の商務協力を通じて、上流の農業の安定的発展を促し、本格的な台湾の特色ある食品を導入することで、地方創生に有利な環境を作り出せる」と述べた。 編集/高畷祐子
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