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編集部

『連合利剣-2024B』を分析:人民解放軍の第4回台湾包囲軍事演習、過去と比べどのような違いが?

中国人民解放軍は14日未明、台湾に対する「連合利剣-2024B」と呼ばれる統合軍事演習の開始を宣言した。これは中国による4回目の台湾周辺/包囲演習であり、当日台湾周辺に出動した軍用機は125機に達し、過去最多を記録した。


中国側はこの演習が台湾を「より強く締め付ける」と強調したが、国防安全研究院の蘇紫雲所長は、今回の演習は特に北部海域において、過去2回の演習よりも台湾から遠い位置で行われていると指摘した。


前回の「連合利剣-2024A」演習が2日間(5月23日から24日)だったのに対し、今回の演習は12時間のみだった。中国中央テレビの公式アカウントは、今回の演習は「欺瞞的で漸進的な『台湾独立』分離を許さない」というメッセージを送るものだと強調し、賴清德の国慶節演説を批判した。

中華戦略前瞻協会の揭仲秘書長は、今回の演習の主な作戦形態が「統合封鎖作戦」と「統合火力打撃作戦」であり、有事の際に台湾の軍事力移動を遅延させ、台湾の海空軍の戦力保存計画を破壊し、「台湾本島の対外交通を完全に遮断する」態勢を作り出すことを目的としていると分析した。


蘇紫雲は、今回の演習が必ずしも過去のものより緊迫しているわけではないが、台湾封鎖の野心を示すものだと指摘した。特に中国海警の大規模参加が過去と異なる点だと述べた。


淡江大学の林穎佑助理教授は、今回の演習規模が「連合利剣-2024A」より大きく、遼寧号空母が配備されたことを指摘した。これは遼寧号の整備後の状況をテストする目的もあると分析した。

専門家らは、中国の軍事演習が政治的意図を強く反映していることを指摘し、今回金門島が演習範囲に含まれなかった点にも注目した。また、賴清德の国慶節演説への反応という側面もあると分析している。


台湾軍は今回、中国軍の動向を積極的に公開し、短編動画などで中国の認知戦に対抗した。これは「ナラティブ戦争」における効果的な対応だと評価された。専門家は、台湾が今後も明確な底線を示すことで、中国のグレーゾーン戦略に対抗する必要があると指摘した。​​​​​​​​​​​​​​​​


編集:佐野華美


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