日本メディア『ビジネスジャーナル』の報道によると、TSMCの日本での人気が継続的に上昇している。TSMCは今年2月に熊本県菊陽町に第一工場(子会社JASMが運営)を設立し、同地域に第二工場の建設も計画している。同社は2025年春に大規模な採用を行い、600名以上の新卒者を雇用する予定だ。
『ビジネスジャーナル』編集部が執筆し、国際技術ジャーナリストの津田建二氏が協力した記事によると、TSMCが日本の大学生や大学院生にとって非常に魅力的な理由は、高給与と技術職がもたらす達成感だという。半導体産業の専門家によると、TSMCの初任給は日本企業の約1.5倍で、これは日本の学生にとって大きな魅力となっている。さらに、TSMCが提供する技術環境は世界トップレベルと考えられており、技術者に大きな達成感をもたらす。
また、報道ではTSMCの労働環境は24時間シフト制や長時間労働など厳しいとされているが、同社は相応の高給を提供し、台湾企業特有の人情味も示しており、社内の人間関係は比較的調和的で、アメリカや韓国企業のような激しい内部競争はないという。
同時に、TSMCの大規模採用は日本国内の半導体企業にも一定の影響を与える可能性がある。専門家は東京エレクトロンやディスコなどの日本の半導体装置メーカーの給与と技術力はまだ高く、優秀な人材を引き付けることができると考えている。熊本工場の設立過程で、すでに地域の賃金に顕著な影響を与えており、工場周辺地域の時給も上昇。地域の半導体人材育成を支援するため、熊本大学は新たに半導体人材育成学科を設置し、九州地域の高等専門学校も半導体教育関連プログラムを拡大する。
また、『NNN』の報道によると、TSMCの日本子会社JASMの従業員たちが19日に菊陽町で稲刈りを体験した。この活動の目的は、従業員たちに地下水涵養への理解を深めてもらうことだった。従業員とその家族は鎌を使って慎重に稲刈りを行った。報道によると、刈り取られた田んぼは地下水涵養に使用される。
さらに、日本メディア『熊本日日新聞』は、TSMCの戦略と台湾の政治経済動向を学び、熊本経済の成長を探る連続講座が17日に熊本市で始まったと報じた。元朝日新聞記者で現在大東文化大学教授の野嶋剛氏(56歳)がオンライン講演を通じて、TSMCを含む世界市場で重要なシェアを占める台湾のファウンドリ企業を紹介。彼は「台湾では発注者と受注者は対等だ。発注者が上、受注者が下という従来の概念を変えるべきだ」と強調した。次回の講座は11月21日に開催され、TSMCの元副総経理である陳健邦氏が講師を務める予定だ。
編集:佐野華美
台湾ニュースをもっと深く:風傳媒日本語版Xをフォロー👉 @stormmedia_jp