賴清德総統、823砲戦66周年式典で台湾の新たな立場を表明
823砲戦勝利66周年を迎えた23日、賴清德総統は初めて三軍統帥の身分で金門の太武山公墓で行われた追悼式典に参列した。賴総統は当時の退役軍人や遺族と一人一人握手を交わし、感謝の意を表した。
個人的エピソードから語る823砲戦の意義
賴総統は式辞の中で、自身の個人的なエピソードを交えて823砲戦の意義を語った。「幼い頃から、823砲戦を生き抜いた叔父から当時の決意を聞かされてきた」と述べ、さらに「本日の式典で、吉星文将軍のご遺族や台南新化出身の呂さんにお会いした」と語り、戦争の記憶が現在も生き続けていることを強調した。
大陸反攻否定、民主主義を守る決意
賴総統は「台湾はもはや大陸反攻を目指さない」と明言。同時に「共産党の統治も受け入れない」と強調し、「我々は引き続き民主、自由、人権、法治の生活を送りたい」と述べた。中国の脅威に直面しても、国家主権の擁護と2350万人の生命財産の安全確保という一つの目標に向かって進む決意を示した。
823砲戦の遺志を継ぐ
「823砲戦当時、私はまだ生まれておらず、民進党も存在していなかった」と指摘。中国の台湾統一の野心が特定の個人や政党の言動に起因するものではないことを強調し、中国の脅威に対抗するには団結が不可欠だと訴えた。
国防力強化と国際協力の重要性
近年の国防予算の増加や軍人の待遇改善に触れ、国防力強化への取り組みを説明。同時に、民主主義陣営との連携を通じて、台湾海峡の平和とインド太平洋地域の安定的発展を目指す姿勢を示した。
編集/高畷祐子