鼎泰豐、中国北部から撤退へ 北京など14店舗を10月末までに閉鎖

中国進出から約20年、台湾の人気レストラン「鼎泰豐」が8月26日、重要発表。北京や天津など14店舗を10月末までに閉鎖し、中国北部市場から撤退すると明らかに。(写真:鼎泰豐公式フェイスブックより)

台湾の名店、中国北部から全面撤退へ

台湾の小籠包で世界的に有名なレストランチェーン「鼎泰豐(ディンタイフォン)」は26日、中国北部市場からの全面撤退を発表した。北京恒泰豊飲食有限公司の発表によると、2024年10月31日までに北京、天津、青島、西安、厦門の14店舗を順次閉鎖する。


撤退の背景と今後の対応

撤退の主な理由として、会社の営業許可証の20年期限が満了したこと、および取締役会が更新について合意に達しなかったことが挙げられている。同社は声明で、「鼎泰豐を愛してくださったお客様に多大なご不便とご失望をおかけすることを深くお詫び申し上げます」と述べている。

今後の対応として、以下の点を約束している:

  1. 従業員への適切な経済的補償と再就職支援

  2. プリペイドカード会員の法的権利の保護

  3. パートナーとの円滑な協議による影響の最小化


20年の中国展開を振り返る

鼎泰豐は2004年に北京で事業を開始して以来、複数の都市で人気を博し、顧客やパートナーからの信頼を得てきた。声明では「今後も中国市場に期待しており、飲食業界の動向と発展傾向に注目し続ける」とし、将来的な再進出の可能性を示唆している。


中国事業の構造と今後の展開

鼎泰豐は台湾の大成集団と2004年から提携し、北京恒泰豊飲食有限公司を通じて中国北部と厦門で「鼎泰豐」ブランドを展開してきた。一方、中国東部地域では別のパートナーと「鼎泰豐」ブランドを運営しており、これらの店舗は今回の撤退の対象外となっている。


今回の撤退は中国北部市場に限定されており、鼎泰豐ブランドの中国における存在感が完全に失われるわけではない。しかし、20年にわたって築き上げてきた北部市場でのプレゼンスが失われることは、同社にとって大きな転換点となりそうだ。


閉鎖対象となる14店舗

閉鎖される店舗は以下の通り:

  1. 北京魚陽店

  2. 北京SKP店

  3. 北京西単店

  4. 北京芳草地店

  5. 北京APM店

  6. 北京国貿店

  7. 北京翠微百貨店

  8. 北京世紀金源店

  9. 天津恒隆店

  10. 天津万象城店

  11. 青島嘉年華・海信広場VILLAGE店

  12. 青島海信広場店

  13. 西安SKP店

  14. 厦門磐基店



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