台新戦神から金沢サムライズへ期限付き移籍 孫思堯、バスケットボール文化を体験し実力向上目指す

台北台新戦神の選手・孫思堯は今シーズン、期限付き移籍選手としてB3所属の金沢サムライズに加入した。(孫思堯提供)
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台北台新戦神の選手・孫思堯は今シーズン、期限付き移籍選手としてB3所属の金沢武士団(サムライズ)に加入し、日本でのチャレンジを開始した。新たな環境の中で、試合の強度やトレーニング方式の違いに適応するだけでなく、言語や生活面での課題も克服しなければならない。競技面だけでなく、日本のチームとファンとの密接な交流文化も体験している。

『風傳媒』のインタビューで、日本での適応プロセス、試合スタイルに関する観察、そして将来の台北台新戦神への復帰計画について語った。孫思堯は1997年10月3日、台湾台北市生まれ。身長205cm、体重95kg、ポジションはセンター。松山高級中学に在学中に高校バスケットボールリーグで優勝。その後、アメリカのニューヨーク工科大学に進学し、NCAAディビジョン2に参戦。台湾帰国後、PLGの桃園璞園領航猿、高雄17ライブスチールマン、そしてT1リーグの台中サンズなどのチームでプレーした。2024年11月、所属する台新戦神から期限付き移籍選手として日本の金沢サムライズに加入。1シーズンの予定で、この経験を通じて自身の実力を向上させ、将来のバスケットボールキャリアにおいてより多くの可能性を切り開くことを期待している。

言語と環境適応の初めての課題 ジムでの自主トレーニング

孫思堯は金沢サムライズ加入後、言語と環境適応の課題に直面した。チームは当初、通訳を提供しておらず、コミュニケーションは自身で模索する必要があった。また、日本人選手の英語力にも差があり、コミュニケーションはより一層の課題となった。英語を母語としない彼にとって、これは追加の適応課題となった。トレーニング方法については、台湾との大きな違いはなく、毎日のトレーニング頻度は概ね同じだと考えている。しかし、B3リーグはスタッフ編成が比較的シンプルで、専任のフィジカルコーチは置かれておらず、代わりに24時間ジムの会員権が提供され、選手が自主的に追加トレーニングの時間を設定できるようになっている。

孫思堯は、金沢サムライズでの生活とトレーニング環境は台湾と比べてリソースが限られており、リカバリーとコンディショニングの条件が厳しいと述べた。日本の都市圏と比べ金沢は大都市ではないため、生活の利便性は台湾と明らかな違いがあり、日常の食事の選択肢が少なく自炊が必要な点も台湾での生活様式とは全く異なると語った。試合の強度については、日本のB3リーグの外国人選手のタイプは台湾のプロリーグとは異なるそうだ。現在、台湾と日本は同じく「外国人選手3人、同時出場2人」という制度を採用し、これは共通点である。 (関連記事: ベトナム在住8年を経て台湾へ 日台ハーフのAkariさん、自身の経験を若者たちへ 関連記事をもっと読む

B3リーグの身体的接触 体格の良い外国人選手との対戦

しかし、B3リーグの外国人選手の多くは体格が良くインサイドを主体とする選手が多いのに対し、台湾のプロリーグではスペースを広げ、外からのシュート力も備えたより全面的な選手を求める傾向にあると指摘。そのため、B3リーグでの対戦経験では、自分より20〜30kg重い相手と対戦することが多く、試合への適応が大きな課題となっている。また、日本リーグの審判基準とジャッジのスタイルは台湾とは異なり、初めは適応が難しかったが、試合のリズムにより良く溶け込めるように自身のプレースタイルを調整している最中だと述べた。日本でのプロバスケットボール経験を通じ、台湾とは異なるチーム文化を感じている。