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黃信維

独立リーグで腕を磨く!大物先輩から学ぶ張為瀚選手、来年のNPBドラフト挑戦に全力

台湾出身の張為瀚(ちょう・いかん)選手が、日本の独立リーグ「ベースボール・チャレンジ・リーグ」の栃木ゴールデンブレーブスで奮闘中だ。NPB入りを目指し、独特の環境で経験を積む23歳の内野手の挑戦と成長の軌跡を追う。

少年時代から日本で野球キャリアを築く

張為瀚選手は、台北市の福林国民小学校と長安国民中学校という台湾の名門野球校で基礎を築いた後、高校から日本に渡った。茨城県の鹿島学園高校を経て東京国際大学で野球を続け、2023年にはNPBのドラフトに参加したが指名されなかった。高校時代の指導者の紹介で、現在は栃木県の独立リーグチーム、栃木ゴールデンブレーブスでプレーしている。

独立リーグでの挑戦:プロの環境に触れる

185cm、81kgの体格を持つ張選手は、栃木ゴールデンブレーブスでの2年間の挑戦を自らに課している。「来年再度NPBドラフトに挑戦する」と語る張選手。大学時代のアマチュア環境とは異なり、プロに近い環境での練習や試合に新鮮さを感じているという。

チームには元NPB選手が多く在籍し、読売巨人軍出身の寺内崇幸監督をはじめ、千葉ロッテマリーンズで活躍した成瀬善久投手、北海道日本ハムファイターズなどで投手として知られる吉川光夫選手など、日本のファンにもなじみ深い顔ぶれが選手兼コーチとして指導にあたっている。さらに、メジャーリーグ経験もある川﨑宗則選手も43歳ながら現役選手として在籍している。

「NPBに近い」指導法に刺激を受ける

張選手は、「コーチ陣は皆NPBで活躍した選手たちで、その指導法はプロ球団に非常に近い」と語る。細やかな指導に刺激を受けながらも、理解できない部分もあるという。「自分でさらに学び、吸収していく必要がある」と意欲を見せる。

独立リーグの特性上、試合後に地元の小学生チームを指導する野球教室や、今年の花蓮大地震の被災者支援のための募金活動など、地域に根ざした活動にも参加している。

初年度は怪我に苦しむも、来季に向け意欲

張選手は初年度、開幕直後に手首の怪我で2ヶ月間離脱を余儀なくされた。「シーズン終盤になってようやく復帰できたが、出場機会は限られていた」と振り返る。来季は「まず体調管理に気をつけ、より多くの出場機会を得たい」と意気込む。

プロの環境では練習時間が長くなり、選手たちの自主性も高いという。川﨑宗則選手には技術面での相談も多く、ブラジル出身の選手からは環境適応や試合での対応について学んでいるという。

台湾人選手との交流も

ベースボール・チャレンジ・リーグの茨城アストロプラネッツには台湾人選手の陽柏翔(よう・はくしょう)選手がおり、互いに切磋琢磨しているという。また、中華職棒(CPBL)の味全ドラゴンズで活躍する同級生の陳思仲(ちん・しちゅう)選手とも時折連絡を取り合い、情報交換をしているそうだ。

将来への展望:NPB入りを最優先に

来季に向けて張選手は「一年を通して健康であることが技術以上に重要だと実感した」と語る。「来年は自分に課した最後のチャンス。目標に向かって全力を尽くす」と決意を新たにしている。

もし来年もNPBでの指名がなかった場合について聞くと、「CPBLも視野に入れている」としつつも、「日本でのキャリアを終える選択肢もある。ただし、NPB入りが最優先の目標だ」と熱い思いを語った。


編集:高畷祐子


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