共に米国に対抗!習近平とプーチンが3.5時間の首脳会談:供給連鎖の安定と台湾に対する立場を強調

中国国家主席習近平、ロシア大統領プーチン。(AP通信)

トランプ大統領が世界に向けて関税戦を開始し、中国が最初の標的となる中、8日に中国国家主席の習近平はモスクワのクレムリンでロシアのプーチン大統領と会談した。習近平は、国際社会の一方主義の逆流と強権的ないじめ行為に対して、中国はロシアと共に、中露両国および広範な発展途上国の利益を断固として守ると述べ、双方に「鍛え上げる真の友となろう」と呼びかけた。これは習近平が国家主席に就任してから11回目のロシア訪問である。

習近平は7日から10日にかけてロシアを訪問し、8日にプーチンと小規模および大規模の会談を行い、茶話会も行った。新華社の報道によれば、習近平は会談で「現在、国際社会の一方主義の逆流と強権的ないじめ行為に直面しており、中方はロシアと共に、世界の大国としての特別な責任を果たしつつ、平等で秩序ある世界の多極化と普遍的な経済のグローバル化を共に推進する」と述べた。

習近平、一方的覇権主義を批判し、第二次世界大戦の歴史と中露の責任を重申

習近平は7日、『ロシア報』に「歴史を鑑とし、共に未来を創る」というタイトルの記事を発表し、80年前、中国やソ連を含む全世界の正義の力が力を合わせて戦い、圧倒的な力を誇ったファシズム勢力を打ち破ったと述べた。習近平はアメリカを暗に批判し、80年後の今日、一方主義、覇権主義、いじめ行為が「深刻な危害」をもたらしており、人類は再び「団結か分裂か、対話か対抗か、共勝かゼロサムかの岐路」に立っていると述べた。過去から学び、「すべての形の覇権主義と強権政治に断固として反対する必要がある」と言明した。

中国国家主席習近平、ロシア大統領プーチン。(アソシエーテッド・プレス)
中国国家主席習近平、ロシア大統領プーチン。(アソシエーテッド・プレス)

習近平は「第二次世界大戦の歴史の真実を歪曲し、大戦の勝利の成果を否定し、中ソの歴史的功労を貶めようとする試みに成功はない」とも述べた。歴史を後戻りさせようとする企てについて、「中露両国の人民だけでなく、世界各国の人々も容認しない」と警告した。

習近平はプーチンとの会談で、中露の政治的な信頼の礎が近年ますます深まっており、実務協力の絆も一層強く結ばれていると指摘した。両国は外部からの干渉を排除し、協力の「安定」の基盤をさらに堅固にし、「進展」の勢いをより充実させるべきだ。経済・貿易・エネルギー・農業・宇宙・人工知能などの分野で互いに利益をもたらす協力を拡大し、国際連合、上海協力機構、BRICSなどのプラットフォームで緊密に連携し、世界南部を団結させ、世界のガバナンスの改革を正しい方向へ導くと述べた。

中露、多国間協力を深化し、サプライチェーンの安定と台湾問題の立場を強調

中国はロシアと共に世界の多国間貿易体制とサプライチェーンの安定流通を維持することを重視していると強調した。プーチンは、ロシアが貿易、投資、エネルギー、農業などの分野で中国との協力を強化する意思があると表明し、台湾問題では「一つの中国」原則を堅持し、中方の立場を支持し続けると述べた。 (関連記事: 北京観察》習近平がプーチンと赤の広場で軍事パレードに参加、中露が戦略関係を深化させ「対米共闘」か? 関連記事をもっと読む

習近平は記者会見で、双方が「鍛え上げる真の友」となるべきであり、変乱の交錯する国際情勢において、双方が「風雨共に渡り、関山共に越え」全面的に中露関係の「高さ、幅広さ、強さ」を高め、世界の平和と安全にさらなる安定性をもたらすよう呼びかけた。

中国国家主席習近平、プーチンの招待を受け、モスクワを訪問し、ロシア訪問を行い、ソ連の偉大な祖国戦争勝利80周年記念式典に出席。5月8日にクレムリンで両首脳は会談を実施。(新華社)
中国国家主席習近平、プーチンの招待を受けモスクワを訪問し、ソ連の偉大な祖国戦争勝利80周年記念式典に出席。5月8日にクレムリンで両首脳は会談を実施。(新華社)