デジタルアート集団「チームラボ」が展開する体験型施設「teamLab Planets TOKYO」（東京都江東区豊洲）は、「身体ごとアートに没入する」という独自のコンセプトを掲げ、国内外から多くの来場者を集めている。
「teamLab Planets TOKYO」は、2018年7月に開館した体験型デジタルアートミュージアムだ。来場者は靴を脱ぎ、裸足で水や鏡張りの空間を歩きながら、身体全体でアート作品と一体化する体験ができる。施設は「Water Area」と「Garden Area」の2つのエリアに分かれ、計9つの大型作品が展示されている。2025年1月には大規模な拡張が行われ、新たに「運動の森」などが加わり、展示作品数は17に増加した。これにより、所要時間は約3〜4時間に及ぶという。
チームラボは、「人間は身体で世界を認識している」という直感に着目し、作品制作を続けてきた。デジタルテクノロジーによって表現が物質から解放され、身体と作品との境界が曖昧になり、アートそのものが境界の概念を超越していく。「Body Immersive」というコンセプトのもと、来場者は自身の身体を通してアートと一体化する新たな体験を得ることができる。
作品制作においては、技術は重要な要素でありながら目的ではない。「年齢や国籍に関係なく、全人類にアートを体験してほしい」という理念に基づき、身体と作品が一体となる認識の探求を続けているという。
来場者の反応について、チームラボは「他者の存在や振る舞いによって刻々と変化する作品空間の中で、互いに影響を与えながらアートを楽しんでいる姿が非常に印象的だ」と述べた。 （関連記事： インタビュー》カナダ高級ホテルブランド・フェアモント、日本進出 総支配人「台湾の旅行者と市場に期待」 ｜ 関連記事をもっと読む ）
今後の展開として、チームラボは新たな施設の開業を進めている。4月18日にはアラブ首長国連邦（UAE）に「teamLab Phenomena Abu Dhabi」が開業したばかりだ。さらに、京都でも新たなミュージアムのオープンが予定されている。チームラボは「これからも世界各地での取り組みに注目してほしい」と呼びかけている。
