カナダの高級ホテルブランド、フェアモントの日本初の拠点である「フェアモント東京」は、2025年7月1日に東京都港区芝浦に華々しく開業する。その開業に先立ち、5月16日に東京で記者発表会が開催され、ゼネラルマネージャーのカラン・シン氏とマーケティングディレクターの藤川三智子氏が登壇し、ブランド理念・施設概要・ホスピタリティの核心哲学を紹介した。記者会見終了後、カラン氏は『風傳媒』の独占インタビューを受け、台湾市場の展望やホテル自体の魅力とお勧めポイントを詳しく説明した。
記者会見でカラン・シン氏は今回の開業について、「新しいホテルの設置だけでなく、フェアモントが日本での歴史を刻む始まりを象徴している」と述べた。世界各地の都市で象徴的なランドマークとして知られるフェアモントを、「東京のランドマークの一つにしたい」との思いを語り、ホテルの核心コンセプトとして「インクルーシブ・ラグジュアリー(Inclusive Luxury)」を掲げ、多様性と共融性を尊重し、温かく親しみのあるサービスを提供することに力を入れていると強調した。
記者会見の後、『風傳媒』はカラン・シン氏に個別インタビューを行い、「台湾人が長期にわたり日本旅行に熱心であることを踏まえ、今回の開業に際して台湾からの旅行者向けの特別なプロモーションやサービスの実施はあるのか?」、「台湾の旅行者にホテルの魅力や推奨ポイントを紹介し、いくつかの情報を提供してもらえるか?」と尋ねた。カラン・シン氏は、現在は開業前の基礎設備とサービスのトレーニングに注力しており、特定国向けのプロモーションはまだ行っていないが、台湾市場は非常に重要な市場であり、彼自身も多くの場面で台湾を訪れていると述べ、日本市場において台湾からの訪日旅行者が常に重要な位置を占めていることを強調した。

カラン・シン氏は続けて、シンガポールで開催される国際観光業展示会「ILTM」に参加し、台湾を中心としたアジア市場での露出を強化すると述べた。ホテルは米国運通の「ファイン・ホテルズ & リゾーツ(Fine Hotels & Resorts)」と連携し、台湾旅行者に積極的に宿泊プログラムを推進することを計画している。施設面では、フェアモント東京には台湾、フィリピン、インドネシアなど多国籍のスタッフが所属し、普通話や広東語を扱えるチームメンバーもいる。カラン・シン氏は、言語と食事面での配慮に重きを置き、中華風の朝食とカスタマイズされたアラカルトメニューを準備して、中華圏の旅行者のニーズと習慣に応じることを説明した。 (関連記事: 台湾ホテル界の「アカデミー賞」 第7回「台湾最美飯店」投票開始:宿泊券総額500万円が当たるチャンス | 関連記事をもっと読む )
さらに、台湾からの旅行者は単にホテルに滞在するだけでなく、「フェアモント東京自体を体験するために来ている」とカラン・シン氏は指摘する。フェアモント東京には複数のレストランとスパ施設があり、すべての客室から東京タワーや東京湾の景色を楽しむことができ、館内には2つのテラスと共有スペースが設けられ、「訪れるすべての人にとって思い出に残る体験ができることを目指している」と述べ、「ここは単なる宿泊施設ではなく、ゲスト同士が集まり、交流し、関係を築く場所であることを願っている」と話した。ホテルの核心価値について、カラン・シン氏は「場所」「プロダクト」「人と人とのつながり」という3つのポイントを挙げた。