台湾文化総会(文総)が主催する台湾文化祭「TAIWAN PLUS 2025 台日新風」が17日、大阪で最終日を迎えた。週末の2日間だけで延べ7万人以上が来場し、4日間の累計来場者数は10万人を突破。会場では早朝から限定グッズを求める行列ができるなど、台湾文化への熱気に包まれた。

日本の人気YouTuberで台湾でも活動する阿部マリアも会場を訪れ、マスコットキャラクター「a-We」を「カワイイ!」と絶賛。「台湾人の文化的アイデンティティの強さを感じる」と語り、台湾文化への共感を示した。
台湾グルメに長蛇の列
会場内のブースも好調で、台湾ビールは2,000缶以上を販売。五燈獎魯肉飯は約200キロの白米を使い完売した。さらに「柯亞果醬」のジャム約80キロも売り切れ。「台湾甜商店」は1日の売上が80万円近くに達し、開場から閉幕まで行列が途切れなかった。
文総の李厚慶秘書長は「猛暑の中でも日本の皆さまの台湾への愛は太陽より熱い」と感謝を述べ、日台の友情の温かさを強調した。
馬祖国際芸術祭や犀牛盾も初参加
文総と連江県政府が共催する「第3回馬祖国際芸術島」(9月5日開幕予定)もブースを出展。来場者はポストカードにメッセージを書き、後日郵送される仕組みで、台湾・馬祖への関心を呼び起こした。
かつて馬祖を訪れたという来場者・平野さんは「軍事遺跡や海の風景を思い出し、大好きな馬祖の魅力を改めて感じた」と語り、自画像と「我愛馬祖」と書き添えた。
一方、初出展の台湾ブランド「犀牛盾(RhinoShield)」は、1,700個の回収スマホケースを使って大型展示を実施。台湾犬や赤いプラスチック椅子、擲筊(おみくじ)、台湾式朝食などを紹介し、来場者を驚かせた。さらにリサイクル素材を使ったチャーム作り体験では、タピオカミルクティー型が人気を集め、午後5時時点で600人以上が参加した。
阿部マリア「日本で台湾を体験するのは新鮮」
阿部マリアは犀牛盾の体験に加え、台式証明写真撮影や夜市の輪投げにも挑戦。葱油餅、タピオカミルクティー、黒橋牌香腸などの台湾グルメも堪能した。
「日本の皆さんが台湾文化を好きなのがよく分かる。台湾で暮らす日本人としてとても嬉しい。日本で改めて台湾を体験できて新鮮で面白い」と語った。
東京から京都、そして大阪へ
「TAIWAN PLUS」は2018年に東京で初開催され、東京五輪を応援する形で始まった。昨年は京都府の招待を受けて初めて京都で開催。今年は文化部による大阪・関西万博に向けた交流企画「We TAIWAN」と連動し、大阪に進出した。
李秘書長は「日本の皆さんの変わらぬ支持に感謝したい。今後もさらに日台交流を深め、世界中の人々に台湾文化の魅力を感じてほしい」と述べた。
編集:梅木奈実
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