広く知られているように、アメリカのトランプ大統領は地球上の権力の頂点に立ちながらも、まだ追求したい称号がある。それはノーベル平和賞であり、イスラエルをはじめ、多くの国が彼を推薦しようと声を上げている。ノルウェーの「今日商業報」14日は独占的に報じたところによれば、トランプは先月自らノルウェーの財務大臣に電話をかけ、ノーベル平和賞に推薦される可能性を探ったという。
ノルウェーの「今日商業報」(Dagens Næringsliv)14日が匿名の情報源を引用して報じたところでは、この電話は先月行われた。ノルウェーの財務大臣で、かつてNATOの事務総長を務めたイェンス・ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)が首都オスロの街を歩いているときに、トランプ大統領からの着信があったという。
報道は「トランプはノーベル賞を欲しがっており、関税問題についても話し合いたがっていた」と生き生きと説明している。情報筋によれば、これはトランプがストルテンベルグに対してノーベル平和賞の話題を持ち出した最初ではないという。
メディアの報道に対して、ストルテンベルグ本人はその電話が存在したことをロイター通信と政治ニュースサイトPOLITICOに確認した。その声明によれば、この電話はトランプとノルウェーの首相であるヨナス・ガール・ステーレ(Jonas Gahr Støre)が会話する数日前に行われ、主として首脳会談の準備が目的であったという。
ストルテンベルグは慎重に、「我々は関税、経済協力などの議題を議論した。詳細な会話内容については触れない」と語った。さらにその際、オンラインには複数のホワイトハウスの官僚も参加しており、財務長官のスコット・ベッセント(Scott Bessent)やアメリカ通商代表ジェイミソン・グリア(Jamieson Greer)も含まれていた。
ストルテンベルグが焦点を公式議題に戻そうとしたものの、メディアの報道は世界的に大きな反響を呼び、トランプが平和賞の栄誉に対して強い志を抱いている様子を垣間見せた。
不満からロビー活動へ:トランプの平和賞への道
ノーベル平和賞はノルウェーのノーベル委員会によって選定されている。5名の委員がノルウェー議会によって、19世紀のスウェーデンの実業家アルフレッド・ノーベル(Alfred Nobel)の遺言に基づき任命されており、毎年10月にオスロで受賞者が発表される。
トランプは受賞した最初のアメリカ大統領ではない。彼の前には4人の前大統領がこの栄誉を受けており、セオドア・ルーズベルト(Theodore Roosevelt)、ウッドロウ・ウィルソン(Woodrow Wilson)、ジミー・カーター(Jimmy Carter)、そしてトランプの長年の政敵であるバラク・オバマ(Barack Obama)が含まれている。 (関連記事: トランプ・プーチン会談、アラスカで15日開催 トランプ氏「数分で交渉の見通し判断」 | 関連記事をもっと読む )
このためか、トランプは長年にわたり自らが賞を得られないことについて繰り返し不満を表明してきた。今年2月には、ホワイトハウスでイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と会見した際に、「彼らは決して私にノーベル平和賞を与えない。非常に残念だ、私はそれに値するが、彼らは与えない」と述べている。