台湾文化総会(文総)が主催する台湾文化のイベント「TAIWAN PLUS 2025 台日新風」は第2週目に入り、大阪・中之島公園での市集イベントが連日にぎわいを見せている。文総副秘書長の詹賀舜氏は《風傳媒》の取材に対し、「開幕以来、日本の来場者から熱烈な支持を得ている」と述べた。

詹氏は「ここ数年、TAIWAN PLUSはすでに日本の友人が期待する台湾文化のIPとなった。毎年、文総が紹介する異なるブランドや文化、文創商品を楽しみにしている。今年は酷暑の中でも市集やステージに多くの人々が集まっている」と語った。
文化部は大阪万博にあわせて「We TAIWAN 台湾文化in大阪・関西万博」を実施。文総もこれに呼応し、第6回となるTAIWAN PLUSを初めて大阪に移し「台日新風」と題して開催した。イベントは万博テーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」と響き合い、8月9・10日、16・17日の2週末にわたり展開された。

詹氏によれば、多くのファンがマスコット「a-We」の人形やガチャを求めて前週以上に早く会場に並んだという。「台湾の文化や人情、ブランドを日本の友人に伝えることが活動の核心だ。将来、他国から招待があれば台湾文化を世界へ広げたい」と強調した。
会場では黒橋牌とTIDA工業設計協会が台湾製アウトドアグリル「Old Grill」を展示し、購入者に台湾ソーセージを焼いて提供。香ばしい匂いが広がり、来場者の注目を集めた。Mediawebwalkは環境配慮型燃料を使った「Tender Flame」のランプを紹介し、「黒橋牌との協力を通じて台湾デザインと環境理念を日本に伝えたい」と語った。
飲食エリアは連日大盛況となった。魯肉飯や卵入り葱抓餅、冷麺、台湾フライドチキンなどが人気を集め、台湾ビールの「金牌(ゴールドメダル)」やライチ、マンゴー風味は特に好評だった。今年はノンアルコールシリーズも登場し、白桃烏龍や百香果(パッションフルーツ)は販売開始からわずか1時間で完売した。台湾甜商店も胡椒餅やパイナップルケーキ、タピオカミルクティー、マンゴージュースなどを提供し、夏の清涼スポットとしてにぎわった。
台湾の名物「洪瑞珍サンドイッチ」は、《風傳媒》の取材に対し、定番のハムチーズや全粒粉ハムチーズに加え、限定の「肉鬆(ポークフロス)」味を用意したと説明。「昨年好評だった肉鬆シリーズを復活させ、さらに爽やかなレモン風味を加えた」と語り、特別デザインの限定ボックスも披露した。

台湾発のブランドRhinoShield(犀牛盾)は、単一素材で100%リサイクル可能なスマホケースを展示。来場者がその場でリサイクル素材を使い、小さなキーホルダーを作れる体験を提供し、人気を博した。「循環利用はブランドの核心。体験を通じて台湾ブランドの環境理念を届けたい」と担当者は語った。

文創ブランド「香蘭男子電棒燙」もバッジやTシャツを出展。台南市中西区にかつて存在した理髪店「香蘭男子電棒燙」に着想を得たデザインで、大阪限定Tシャツも販売された。「日本の消費者に台湾独自の文化を感じてもらいたい」と強調した。

さらに、台湾最大の先住民セレクトショップ「LiMA」では、トーテムや動物意匠のグッズが好評で、一部商品は1時間で完売。「珍品生活」は台湾特有のごみ収集車文化を再現し、子どもたちに新鮮な体験を提供した。
編集:梅木奈実 (関連記事: 台湾・台中市が「鳥取しゃんしゃん祭」に参加 日台の観光・文化交流を深化 | 関連記事をもっと読む )
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