台湾文化部および台北駐日経済文化代表処台湾文化センターは8月2日、大阪市内で国際文化交流イベント「We TAIWAN 台湾文化 in 大阪・関西万博」を開幕した。会期は8月2日から20日まで、さらに8月26日から28日までの特別開催も含まれ、台湾と日本から総勢38組のアーティストが参加。展示、舞台芸術、VR体験、映画、文学、市集(マーケット)など、合計129の多彩なプログラムが予定されている。

本イベントは、2025年大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」に呼応し、「未来への応援、奇跡の島」をコンセプトに企画された。メイン会場は「グラングリーン大阪」内の「VS.」で、大阪市中央公会堂、こども本の森 中之島、中之島エリア全域へと展開されている。
「台湾スペクトル」──五感で味わう没入型アート
会場では、台湾の自然や文化、信仰をテーマにした大型インスタレーション「台湾スペクトル」展が展開。クロスメディアアート集団LuxuryLogicoをはじめ、音楽にBlaire Ko、アニメーションにMoonshine Studio、照明にWEDO Lightingなど、多彩なクリエイターが集結。高さ15メートルの空間を活かした没入型アート体験が来場者を迎える。
「光織自然」エリアでは、天然染料による布と植物標本の壁面展示が来場者を圧倒。国家工芸成就賞を受賞した陳景林氏と馬毓秀氏による染織研究成果が紹介され、藍染の大作『母なる台湾の河』も初公開された。
音をテーマにした展示「島嶼聲譜」では、寺廟の太鼓や台風の風音、都市の喧騒など台湾の音環境を再構成。Blaire Koによる『台湾聲声場』や李育昇による視覚音響インスタレーションなど、五感に訴える作品が並ぶ。
中之島では屋外パフォーマンスも連日開催
中之島エリアでは「変幻自在の気」をテーマに、屋外プログラムが展開中。台湾の伝統人形劇(布袋劇)にプロジェクションマッピングとライブ太鼓演奏を融合させた『白光剣』、大型パペットと少女アイラの物語『アイラ:中之島での出会い』、映像と体感装置による親子向け演劇『テリングテント』など、子どもから大人まで楽しめる演目が揃う。
日本最大級の台湾文化フェス《TAIWAN PLUS》が関西初上陸
台湾文化総会が主催する文化フェス《TAIWAN PLUS》も、8月9・10日および16・17日の4日間にわたり中之島公園で開催。「台日新風」をテーマに、台湾と日本のクリエイターによるアート、グルメ、デザインがコラボレーションする。
また、台湾オリジナルキャラクター「a-We」も登場し、限定グッズが大阪各地で販売。大阪市中央公会堂には巨大バルーン「a-We」が設置され、京阪電車の車内広告や街頭ビジョンにも登場するなど、街全体が台湾一色に染まっている。
グッズ展開&情報発信も充実
グッズは「VS.」会場や《TAIWAN PLUS》、万博「Tech World館」などで販売され、帽子やぬいぐるみなど日本限定アイテムも登場。オンラインではPinkoiやRHINOSHIELDでの購入も可能。
イベントの詳細、プログラムのスケジュール、出演者情報などは公式サイト(https://wetaiwan.tw/jp)およびSNSで随時更新されている。入場は無料(一部プログラムは予約制)で、国境を越えた文化交流の場として注目を集めている。
編集:梅木奈実 (関連記事: 台湾文化「We TAIWAN」、大阪で話題沸騰 2日で1.6万人、メディア各社も報道 | 関連記事をもっと読む )
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