ホワイトハウスは「相互関税」実施を前に最新の税率を公表し、台湾から米国への輸出品には20%の高関税が課されることが確定した。
トランプ氏は最新の大統領令で、米国の貿易赤字が深刻であり、国家安全保障と経済に異常かつ特別な脅威をもたらしていると指摘した。その原因は全て、もしくは大部分が国外にあるとした。
「米国憲法および法律に基づき大統領として与えられた権限、すなわち『国際緊急経済権限法』(50 USC 1601 et seq.)、および改正された1974年通商法第604条(19 USC 2483)に基づき……この脅威に対処するため、国家の緊急事態を宣言し、必要かつ適切と判断する追加関税を課す」と述べた。
さらにトランプ氏は、一部の貿易相手国は「米国と有意義な貿易・安全保障上の約束を結ぶ」ことに同意、もしくは同意に近づいており、これらの国は大統領令第14257号で国家緊急事態を宣言するに至った貿易障壁を恒久的に解消し、経済や安全保障の面で米国と歩調を合わせる意思を示していると説明した。しかし一方で、「一部の国が交渉で提示した条件は、米国の国家緊急事態を解消するには不十分である」とも述べた。
「最近受け取った情報や助言などを考慮した結果、私は第14257号大統領令で宣言した国家緊急事態に対処するため、必要かつ適切であると判断した。特定の貿易相手国からの輸入品に対し、本命令の付属書Ⅰで定める税率で追加関税を課す」とした。
英紙『フィナンシャル・タイムズ』は、トランプ氏が再び数十の貿易相手国に対する関税引き上げを発表したことで、世界最大の経済大国が新たな国際貿易競争の時代に突入したと指摘した。インドや台湾を含む複数の主要貿易相手国は、トランプ氏が設定した最終期限までにワシントンとの合意に至らなかったため、それぞれ25%と20%の追加関税が課された。最新の相互関税の調整内容は以下の通りである。
この大統領令に基づき、これらの関税は7日以内に発効する。
アフガニスタン 15%
アルジェリア 30%
アンゴラ 15%
バングラデシュ 20%
ボリビア 15%
ボスニア・ヘルツェゴビナ 30%
ボツワナ 15%
ブラジル 10%
ブルネイ 25%
カンボジア 19%
カメルーン 15%
チャド 15%
コスタリカ 15%
コートジボワール 15%
コンゴ民主共和国 15%
エクアドル 15%
赤道ギニア 15%
EU 15%
フォークランド諸島 10%
フィジー 15%
ガーナ 15%
ガイアナ 15%
アイスランド 15%
インド 25%
インドネシア 19%
イラク 35%
イスラエル 15%
日本 15%
ヨルダン 15%
カザフスタン 25%
ラオス 40%
レソト 15%
リビア 30%
リヒテンシュタイン 15%
マダガスカル 15%
マラウイ 15%
マレーシア 19%
モーリシャス 15%
モルドバ 25%
モザンビーク 15%
ミャンマー 40%
ナミビア 15%
ナウル 15%
ニュージーランド 15%
ニカラグア 18%
ナイジェリア 15%
北マケドニア 15%
ノルウェー 15%
パキスタン 19%
パプアニューギニア 15%
フィリピン 19%
セルビア 35%
南アフリカ 30%
韓国 15%
スリランカ 20%
スイス 39%
シリア 41%
台湾 20%
タイ 19%
トリニダード・トバゴ 15%
チュニジア 25%
トルコ 15%
ウガンダ 15%
英国 10%
バヌアツ 15%
ベネズエラ 15%
ベトナム 20%
ザンビア 15%
ジンバブエ 15%
編集:柄澤南 (関連記事: 台湾、「関税20%は交渉目標に非ず」頼総統が米と再交渉へ明言 | 関連記事をもっと読む )
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