ロシア・カムチャツカ半島沖で30日午前に発生したマグニチュード8.8の巨大地震により、日本の太平洋沿岸には津波警報・注意報が発表され、交通網に大きな影響が出ている。JR東日本は東海道線などの主要路線で終日運転を見合わせ、仙台空港でも滑走路が閉鎖されるなど、各地で混乱が続いている。
津波警報でJR東日本は主要路線で終日運休
JR東日本は30日午後、東海道線（東京～熱海）、横須賀線（大船～久里浜）、湘南新宿ライン（池袋以南）、常磐線（東海～仙台）、内房線（君津～安房鴨川）、外房線（茂原～安房鴨川）、伊東線全線の運転を終日取りやめると発表した。
同社は「海沿いを走行する区間が多く、津波警報が発令中は安全確保のため運転を見合わせる」と説明。31日以降の運転再開については「現在検討中」としている。
私鉄や空の便も影響拡大
私鉄各社でも運休が広がっている。小田急電鉄は江ノ島線の藤沢～片瀬江ノ島間、京浜急行は堀ノ内～浦賀間および久里浜線・逗子線の全線で運転を見合わせており、いずれも津波警報が解除されるまで再開の見通しは立っていない。
空の便にも大きな影響が及んだ。仙台空港は30日午前9時半すぎから滑走路を閉鎖。日本航空（JAL）は22便、全日空（ANA）は19便の欠航を決定し、JALとANAあわせて約3800人の利用客に影響が出た。31日も両社合わせて4便の欠航が決まっている。
道路も通行止め相次ぐ
日本道路交通情報センターによると、千葉県内では九十九里有料道路全線および東金九十九里有料道路（下り）全線が通行止めとなっている。
気象庁「津波は1日程度継続の可能性」
気象庁は「津波の高い状態は少なくとも1日程度は継続する可能性がある」としており、鉄道・航空・道路各社は今後も状況を注視しながら運行や通行の可否を判断する方針だ。
編集：梅木奈実 （関連記事： ロシア・カムチャツカ半島沖でM8.8巨大地震 地震学者「地球は地震活発期入り」巨大地震続発の恐れ ｜ 関連記事をもっと読む ）
世界を、台湾から読む⇒風傳媒日本語版X：@stormmedia_j
