2025年7月26日、台湾で史上初となる大規模なリコール投票が実施された。国民党所属の立法委員24名と、民衆党所属の地方首長1名を対象とした今回の投票では、全員がリコールを免れ、結果は「25対0」と野党側の完勝となった。政界には大きな衝撃が広がっている。
台湾・新北市板橋区の縣民大道と台65線沿いでは、東西でまったく異なる空気が広がっている。第7選挙区に含まれる61里では、最近のリコール投票をめぐって一段と熱気を帯びた。注目の的となった国民党の立法委員・葉元之氏は、約3年で3度目となる投票を経て、ついにリコールを回避。政界の予想を覆す結果となった。2024年1月、葉氏は立法委員選挙をかろうじて制したが、その後すぐにリコール運動の渦中へ。今回は対立候補のスキャンダルに助けられることもなく、過去の言動が次々と問題視され、苦しい戦いを強いられた...(全文はこちら)
今回の台湾での大規模リコール運動では、聯電(UMC)の創業者である曹興誠氏が先頭に立ち、「抗中保台(中国に抗し台湾を守る)」を掲げて市民団体を結集させた。曹氏は2025年初頭、国民党の立法委員・徐巧芯氏のリコール推進を打ち出し、短期間で「ブルー(国民党系)」と「ホワイト(第三勢力系)」の連携に反対する全国の市民組織を束ねた。春節後はリコールの第2段階に積極的に参加し、「反共護台聯盟」を設立。潤沢な財力と明確な政治スタンスを背景に行動を呼びかけた...(全文はこちら)
7月26日に行われた大規模リコール投票の結果、国民党所属の立法委員である羅廷瑋氏、廖偉翔氏、黄健豪氏は、台中市長・盧秀燕の直弟子として知られる3人で、全員がリコールの危機を乗り越え議席を守り抜いた。3人の「盧ママの子どもたち」は、選挙戦初期には「支持者からもリコール賛成の声が多い」というプレッシャーにさらされていたが、国民党の組織的な動員、国民党と民衆党の協力、そして盧秀燕氏による「母鶏がヒナを率いる」戦略によって、最終的に流れを逆転させ、リコールの波を退けたた...(全文はこちら)
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台湾政界を揺るがした大規模リコール、その第1段階が7月26日に幕を下ろした。民進党陣営とリコール賛成派が標的にした花蓮の立法委員、国民党の傅崐萁氏は、最終的にリコールを免れた。この結果に国民党陣営内部では「予想通り」との声が多い。傅氏は長年にわたる地元での実績と強固な支持基盤を持ち、さらにリコール賛成派や民進党陣営が推進した「反傅陣営」が結束できなかったことが決定的だった。一方で、傅氏は今後も司法案件への対応を迫られる見通しだ...(全文はこちら)
台湾で行われた大規模なリコール投票の結果が発表され、汚職で起訴され職務停止中の新竹市長・高虹安氏と、国民党の立法委員・鄭正鈐氏がリコールの危機を乗り越えたことが明らかになった。民衆党は党主席・黄国昌氏の指導のもと、国民党との「藍白合(国民党と民衆党の協力)」を進め、最終的に民進党と市民団体によるリコール運動は成果を上げられなかった...(全文はこちら)
民進党立法院党団総召集人・柯建銘氏は、早い段階から大規模リコールを呼びかけ、緑陣営のリコール戦線の「第一人者」とされてきた。民進党立法委員・沈伯洋氏はネットでの影響力を生かし、世論を盛り上げる役割を担った。スタイルは異なれど、二人は共に今回のリコール戦を描き出した立役者である。長年「老柯」と呼ばれ、ベテラン政治家として台湾政界で存在感を放ってきた柯建銘氏は、常に神がかった戦略を持つと評されてきた。だが今回は、藍と白(国民党と民衆党)が連携して行政予算を凍結し、法案を阻止する状況に対し、柯氏が「41人の藍陣営議員のリコール」を呼びかけたことが「的外れ」と批判され、誤算が露わになった。なぜ柯氏は、戦いの中でさらに戦いを仕掛けるような方針を掲げたのか...(全文はこちら)
台湾の民主政治の歴史のなかで初めて夏季に実施された大規模リコール投票が、灼熱の中で迎えた4日目に幕を閉じた。今回リコールの標的となった国民党の立法委員24人のうち、半数以上は就任から3年未満で、2024年初頭に地方議会や首長職から一気に中央政界に進出した「新任立法委員」だった。台北市南松山・信義選挙区では、この数年で最も物議を醸した国民党の徐巧芯氏が、ネットを通じて街頭にまで拡散した憎悪の渦をくぐり抜け、最終的にリコール危機を突破した。これは彼女にとって政治人生のなかで鮮烈な試練となった...(全文はこちら)
7月26日に台湾で行われた大規模なリコール投票で、桃園地域の国民党立法委員・涂權吉氏と牛煦庭氏は議席を守り抜いた。一方、民進党は「桃園奪回」を掲げ、政治的反攻の最前線として6名の国民党立法委員全員をリコール対象にするという高い目標を立てていた。これは立法院での主導権を取り戻すだけでなく、2024年の「桃園完敗」から立ち直り、鄭文燦氏の不在でも勢力を再構築できるかを示す象徴的な戦いだった。しかし結果は無情で、民進党は桃園で再び抑え込まれ「全滅」を喫した...(全文はこちら)
台湾政界を揺るがした大規模なリコールは、7月26日に第一段階の投票が行われた。意外にも「激戦区」となったのは台北市で、とりわけ注目を集めたのは市内第3選挙区(中山区・北松山区)選出の王鴻薇氏だった。この選挙区は台北市長の蔣萬安氏がかつて地盤としていた場所で、王氏は2023年に急遽この区へ転じて立候補し当選を果たしたものの、「地盤を深く築けていない」との批判がつきまとっていた。最終的に王氏はリコールを乗り切ったものの、2023年補選、2024年の立法委員選挙、そして2025年のリコールと、3年間で3度もの厳しい選挙戦を経験したため、党内では「最も苦労続きの国民党立法委員」と揶揄されている...(全文はこちら)
24人の国民党立法委員を対象としたリコール投票の結果が、きょう26日夕方に明らかになった。関係者によると、リコール投票を経て党内の権力構図が変わるのは避けられない情勢で、国民党主席の朱立倫氏は10月の任期満了をもって職を退き、次期党主席選には出馬しない決意を固めたという。国民党内部の事情に詳しい関係者によれば、リコール投票の10日前、党全体が罷免阻止の動きに向けて総動員をかけていた時期に、朱氏は核心幕僚との会議で「結果にかかわらず次期党主席選には出ない」と明言し、選挙の円滑な実施と党権のスムーズな引き継ぎを約束していたという。この決定について、会議に出席したある人物は「驚きはないし理解できる。党にとっても朱氏本人にとっても良い判断だ」と話した。朱氏はリコール投票の結果が出そろった後、きょう国民党本部で自ら記者会見を開き、正式に表明する予定...(全文はこちら)