台湾で26日午後4時より、国会議員に対する大規模なリコール投票の開票作業が行われ、初回の「7・26リコール投票」では、中国国民党所属の立法委員24名と無所属で新竹市長の高虹安氏に対するリコール案が審査された。
今回のリコールが成立するには、「賛成票が反対票を上回ること」「賛成票が選挙区の有権者数の25%以上であること」の2条件を満たす必要があったが、午後5時10分時点の速報によると、すべての選挙区において「リコールに反対」が優勢となり、リコールの成立は極めて困難な状況となっている。風傳媒は、全国初のリコール選の開票結果をグラフで示した。
台北市から花蓮県まで、すべての選挙区で「リコール反対」が優勢
今回のリコール対象者には、台北市の王鴻薇氏や羅智強氏、桃園市の萬美玲氏、台中市の廖偉翔氏、新竹市長の高虹安氏など、保守系の有力議員が多く含まれていた。
しかし、午後5時時点で全24の国民党立法委員と高虹安市長に対するリコール案はすべて反対票が上回っており、リコールは否決される見通しだ。
とくに注目されていた新北市第7選挙区の葉元之氏も、接戦の末に反対票が上回っている。花蓮県では傅崐萁氏に対するリコール投票で約8,000票の差がつき、こちらも反対多数となっている。
主な選挙区の開票速報(午後5時時点)
台北市:
王鴻薇(第2区):リコール反対が優勢
李彥秀(第4区):リコール反対が優勢
羅智強(第6区):リコール反対が優勢
徐巧芯(第7区):リコール反対が優勢
賴士葆(第8区):リコール反対が優勢
新北市:
洪孟楷(第1区)、葉元之(第7区)、張智倫(第8区)など、全候補で反対票が優勢
桃園市・台中市・基隆市・新竹市・雲林県・花蓮県・台東県でも、すべての選挙区で「リコール反対」が優位となっている。
各選挙区の開票速報(リコール反対が優勢)
【台北市】
- 王鴻薇(第2選挙区):リコール反対>リコール賛成
- 李彥秀(第4選挙区):リコール反対>リコール賛成
- 羅智強(第6選挙区):リコール反対>リコール賛成
- 徐巧芯(第7選挙区):リコール反対>リコール賛成
- 賴士葆(第8選挙区):リコール反対>リコール賛成
【新北市】
- 洪孟楷(第1選挙区):リコール反対>リコール賛成
- 葉元之(第7選挙区):リコール反対>リコール賛成
- 張智倫(第8選挙区):リコール反対>リコール賛成
- 林德福(第9選挙区):リコール反対>リコール賛成
- 廖先翔(第12選挙区):リコール反対>リコール賛成
【桃園市】
- 牛煦庭(第1選挙区):リコール反対>リコール賛成
- 涂權吉(第2選挙区):リコール反対>リコール賛成
- 魯明哲(第3選挙区):リコール反対>リコール賛成
- 萬美玲(第4選挙区):リコール反対>リコール賛成
- 呂玉玲(第5選挙区):リコール反対>リコール賛成
- 邱若華(第6選挙区):リコール反対>リコール賛成
【台中市】
- 廖偉翔(第4選挙区):リコール反対>リコール賛成
- 黃健豪(第5選挙区):リコール反対>リコール賛成
- 羅廷瑋(第6選挙区):リコール反対>リコール賛成
【基隆市】
- 林沛祥(全市):リコール反対>リコール賛成
【新竹市】
- 鄭正鈐(全市):リコール反対>リコール賛成
- 高虹安(全市):リコール反対>リコール賛成
【雲林県】
- 丁学忠(第1選挙区):リコール反対>リコール賛成
【花蓮県】
- 傅崐萁(立法委員):リコール反対>リコール賛成
【台東県】
- 黃建賓(立法委員):リコール反対>リコール賛成

今後の流れ:8月1日に正式発表予定
中央選挙委員会は、8月1日をめどに正式なリコール結果を発表する予定。
現行法により、リコール案が成立した場合は、当日中に該当議員または市長が即時解職され、補欠選挙が実施される。一方で否決された場合、任期満了まで引き続き職務を務めることとなり、同じ任期中に再度リコールを求めることはできない。
結果 | 今後の対応 | 解職の時期 |
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承認 | 補欠選挙の手続き開始 | 中選会が8月1日に発表後即時 |
否決 | 任期続行、再リコールは不可 | 解職なし、任期満了まで継続 |