過去最多612作品が一次審査通過、10月福岡で最終審査へ
ブックオフグループホールディングス株式会社(本社・神奈川県相模原市)の子会社ブックオフコーポレーション株式会社は、国内最大級のアップサイクルデザインコンテスト「Reclothes Cup(リクロースカップ)2025」の一次審査会を開催した。今年はデザイン部門551作品、販売部門61作品、合計612作品が応募され、昨年の489作品を大幅に上回る過去最多エントリー数となった。
「Reclothes Cup」は、BOOKOFFの店頭で販売されている古着を無償で提供し、自由な発想で再構築することで新たな価値を生み出すアップサイクルデザインコンテストとして2021年にスタート。既成概念にとらわれないデザインを通じて、ファッションの可能性を広げるとともに、衣服ロス削減を目指すサステナブルな取り組みだ。応募は全国の学生を対象とする「デザイン部門」と、学生から一般まで参加できる「販売部門」の2部門で構成される。
一次審査は、審査委員長の児島幹規氏、スタイリストの相澤樹氏、ブックオフ代表の堀内康隆氏らが約4時間にわたり全作品を審査。議論の末、デザイン部門40作品、販売部門20作品の計60作品が選出された。審査員からは「回を重ねるごとにクオリティが上がり、素材の制約を超えた工夫が見られる」「パッチワークや地層を服で表現するなど独創的な作品が多く、完成が楽しみ」といった声が寄せられた。
一次審査通過者は、BOOKOFFで販売される古着を用い、デザイン画を実際の衣装に仕上げる制作に進む。最終審査会は10月13日(月・祝)、福岡国際会議場多目的ホールでファッションショー形式により行われる予定だ。
コンテストの意義と賞典
本コンテストでは、古着に新たな付加価値を与えることで循環型社会の実現に貢献するほか、ファッション業界を目指す若手クリエイターの登竜門としても注目されている。デザイン部門グランプリには雑誌『装苑』への掲載と賞金30万円、販売部門グランプリには賞金10万円と2026年開催予定のクリエイションの祭典「NEW ENERGY TOKYO」への合同出展権が授与される。
BOOKOFFはグループ全体で年間1,000万着以上の服を取り扱うリユース企業として、衣服ロス削減をはじめ、学生や若手デザイナーが作品を披露する機会の提供にも注力している。担当者は「古着をアップサイクルし、着る人・見る人をワクワクさせる新しい価値を生み出したい」と話す。
編集:柄澤南 (関連記事: 池袋で「アニメ東京ステーションの夏まつり」開催決定 子ども向けアニメ制作ワークショップも実施へ | 関連記事をもっと読む )
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