ドイツ・ライン・ルール世界大学競技大会の競技が進行する中、台湾代表の中華チームが各種目で健闘している。なかでもテコンドー代表チームは、金1、銀4、銅2の計7個のメダルを一挙に獲得した。一方で朗報が届くなか、体育署の鄭世忠署長は、大会期間中に中国代表や中国の関係者が中華チームに対して度重なる挑発行為を行っていたことを明かした。現地の関係者に対して台湾の国旗を撤去するよう圧力をかけたり、表彰式では祝電を奪おうとする場面もあったという。
テコンドー代表チームが朗報 中華チームが7個のメダルを獲得
中華テコンドー代表チームは今大会で輝かしい成績を収めた。黃卓乘選手、洪俊義選手、鍾俊傑選手の3人で構成された男子団体は、決勝で韓国に惜しくも敗れ銀メダルとなったものの、中華チームにとって歴史的な成果となった。
今大会のテコンドー競技では、計7個のメダルを獲得。内訳は、プムセ女子団体で金1、女子46キロ級の黃映瑄選手、男子80キロ級の洪俊義選手、女子73キロ超級の金怡君選手、そして男子対戦団体で銀4、さらにプムセ男子団体と男子74キロ級の邱義睿選手が銅2を獲得した。
表彰式で中国が妨害 体育署が「頻繁な挑発」悪行を非難
しかし、テコンドー男子団体の表彰式では、中国の関係者による妨害行為が発生した。体育署の鄭世忠署長によると、教育部長・鄭英耀氏からの祝電を体育署競技組長の藍坤田氏が選手に手渡そうとした際、中国の大学生体育協会の関係者2名が祝電を奪おうとし、「表記が『チャイニーズ・タイペイ』か確認させろ」と大声で詰め寄ったという。
鄭氏はさらに、中華卓球男子団体が中国チームを破り金メダルを獲得した後から、中華チームへの嫌がらせが相次いでいたことを明かした。観客の「台湾加油(頑張れ台湾)」という声援に対して抗議があったほか、バドミントン団体戦後にも祝電を奪おうとする行為が見られた。
また、中国代表は中華チームの控室入口に掲げられていた台湾の国旗に強く反発し、開催都市エッセンの市長室秘書に対して国旗の撤去を強く要求した。この騒動は、駐独代表の謝志偉大使の介入により収束し、エッセン市長も混乱について謝罪した。鄭氏は、ユニバーシアードは五輪モデルの制約を受けないとしたうえで、中国側の暴力的かつ横暴な行為を非難し、五輪モデルの過剰適用を戒めるよう訴えた。
編集:柄澤南 (関連記事: 中国、台湾を「中国台北」と呼称:「中華台北はスポーツ分野に限定」と強弁 | 関連記事をもっと読む )
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