台湾南部・台南市で13日深夜、25歳の男性が父親を銃撃して逃走した直後、自損事故を起こして死亡するという異例の事件が発生した。現場からは改造銃4丁と実弾が押収されており、警察は事件の経緯と動機の解明を進めている。
「父親と口論後に発砲」逃走中に事故か
事件が発生したのは13日午後10時33分ごろ。台南市左鎮区の台20線道路(22.2キロ地点)で、若い男性が倒れているとの通報を受けた警察が現場に急行したところ、男性はすでに意識不明の状態で路上に横たわっており、そばには大破した乗用車が停車していた。
搬送された男性は、台南市在住の陳姓(25)であることが確認されたが、重傷を負っており、午後11時35分に病院で死亡が確認された。
車内から改造銃4丁 直前に父親を銃撃
警察によると、事故車両の車内からは改造された拳銃4丁と複数の実弾が発見された。事故は、車が対向車線のガードレールや電柱に衝突し、その反動で停車中の車両にもぶつかったものとみられている。
さらに捜査を進めた結果、事故の約10分前、陳容疑者が自宅で父親と口論になり、その際に銃で背中を撃った疑いがあることが判明した。撃たれた父親は現在、重体で集中治療室(ICU)にて治療を受けているという。
動機は不明、父親の回復を待って捜査継続
現時点で父親は事情聴取ができない状態であり、発砲に至った詳細な経緯や動機については明らかになっていない。警察は、死亡した陳容疑者が実際に発砲したかどうかも含め、現場の物証や防犯カメラの映像などをもとに、引き続き調査を進めている。 (関連記事: 台湾・高雄の電池工場で爆発火災 消防隊含む11人負傷、市が操業停止命令 | 関連記事をもっと読む )
編集:梅木奈実
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