【インタビュー】Amber「この才能を大切にしたい」──文法研究から日本語教育への9年間の歩み

2025-07-13 13:05
日本語教育に特化したYouTuber、Amberさん。多くの台湾人学習者に知られている存在だ。

台湾人学習者の間で高い知名度を誇る日本語教育系YouTuber・Amberさんが、風傳媒のインタビューに応じた。SNSを通じて長年にわたり日本語学習のコツを発信し、幅広い支持を得ている彼女は、チャンネル開設から6年を迎え、登録者数は10万人を超える。最近ではフリーランスとして独立し、日本語教育、教材設計、講座開発といった分野に注力している。インタビューでは、台湾での学び、日本への留学、日本企業での勤務、そしてメディア運営に至るまでの軌跡を振り返り、言語研究に裏打ちされた独自の教育スタイルについて語った。

Amberは、多くの台湾人学習者に知られている日本語教育に特化したYouTuberである。Amber
日本語教育に特化したYouTuber、Amberさん。多くの台湾人学習者に知られている存在だ。

Amberさんは台北出身。東呉大学日本語学科を卒業後、日本台湾交流協会の奨学金を受け、日本の神戸大学大学院人文学研究科・文化構造国文学専攻へ進学した。専門は日本語教育文法。大学院修了後は日本企業に就職し、その後、自身のYouTubeチャンネル「Amber.L」を立ち上げた。チャンネルでは日本語学習に役立つコンテンツを発信し、登録者数は10万人以上、総再生回数は300万回を超えている。また、オンライン日本語学校「日本語舟」も設立し、実践的な日本語教育に取り組んでいる。

大学時代、「日本語文法專題(特別講義)」の授業を通じて、文法研究の奥深さに引き込まれた彼女は、さらなる理解を深めるため、2016年に神戸大学の研究生として日本に渡った。神戸大学大学院人文学研究科・文化構造国文学専攻には日本語教育や文法研究において著名な教授が多く在籍しており、それが進学を決めた大きな理由でもあったという。

Amberは、多くの台湾人学習者に知られている日本語教育に特化したYouTuberである。Amber
日本語教育に特化したYouTuber、Amberさん。多くの台湾人学習者に知られている存在だ。

研究生として神戸大学大学院の教員審査を経て、正式に人文学研究科へ進学。言語学や日本語教育理論を深く学びながら、複雑な概念を学習者にわかりやすく伝える力を養っていった。この時期に、自らの教育理念の礎が形づくられたという。

大学院修了後は博士課程には進まず、日本の大手企業「三菱地所レジデンス」に入社。6年間勤務し、安定した職場環境には恵まれていたが、専門分野と異なる業務内容に葛藤を感じる日々もあった。そんな中で自信を失いかけたが、自分を取り戻すきっかけとなったのが、趣味だった写真と文章を活かしたブログだった。そしてその活動がやがてYouTubeへと広がっていく。YouTuberとして活動する親戚の勧めも大きな後押しになったという。

Amberは、多くの台湾人学習者に知られている日本語教育に特化したYouTuberである。Amber
日本語教育に特化したYouTuber、Amberさん。多くの台湾人学習者に知られている存在だ。