セブンイレブンが、台湾を「中国」と表記し炎上 神戸市議「極めて無礼」と批判

2025-07-13 12:57
セブン&アイ・ホールディングスが7月11日に公式X(旧Twitter)に投稿した「世界のセブン‐イレブンのユニフォーム紹介」が、大きな批判を呼んでいる。この投稿に対し、多くのユーザーから否定的な意見が寄せられている。
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セブン&アイ・ホールディングスが7月11日に公式X(旧Twitter)で発信した投稿が、台湾の扱いをめぐって大きな批判を招いている。同社は「セブンイレブンの日」に合わせ、世界各国の店員ユニフォームを紹介する画像を公開したが、台湾の制服だけが「中国(台湾)」と表記されていた。

この表記は、台湾の主権を否定するものとして、台湾のネットユーザーを中心に強い反発を呼んだ。投稿は数時間で削除されたものの、抗議の声は収まらず、日本国内のSNSでも議論が広がっている。

Threadsでも批判拡散 日本の利用者からも不買の声

SNS「Threads」では、日本のユーザー「10_Out0f_10」からも厳しい声が上がっている。ある利用者は、「この件を受けて、お中元として購入していた商品をすべてキャンセルした」、「少なくとも今月はセブンイレブンでの買い物を控える」と投稿し、企業の対応に失望感を示した。

この投稿は多くの支持を集め、日台双方の利用者の間で「不買」を呼びかける動きが見られている。セブンイレブンが国内外で広く展開するブランドであるからこそ、その発信には慎重さが求められるとの指摘も出ている。

神戸市会議員が苦言「極めて無礼」

この問題を受け、神戸市会議員の上畠寛弘氏もX上で反応を示した。議員は、「台湾を中国扱いするとはどういうつもりですか?極めて無礼。あり得ません」と投稿し、企業の配慮不足に対して公然と抗議した。

過去就多次表達挺台的日本神戶市議員上畠寬弘受邀來台參加準總統賴清德的就職典禮。(黃信維攝)
これまで何度も台湾支持を表明してきた神戸市議会議員、上畠寛弘氏が、頼清徳次期総統の就任式に出席するため台湾に招かれた。(写真/黄信維撮影)

地方議員による明確な発言は、今回の問題が民間企業の広報対応にとどまらず、政治的・外交的にも敏感な問題であることを浮き彫りにしている。

度重なる炎上で問われる企業姿勢

セブン&アイ・ホールディングスはこれまでも、商品の実際の量を少なく見せるパッケージや、「ステルス値上げ」と呼ばれる販売手法で消費者の不満を買ってきた。特に容器の底を高く設計した弁当や、広告と中身の乖離が大きい冷凍食品などは、たびたびネット上で炎上している。

今回の「中国(台湾)」表記問題もまた、そうした企業姿勢への不信を再燃させた形だ。企業ブランドに対する信用回復の道のりは容易ではないとの見方もある。

説明責任果たすか、今後の対応に注目

12日現在、セブン&アイ・ホールディングスからは公式な説明や謝罪の発表は行われていない。国際的な感情に関わるセンシティブな表現が、今後の企業活動やブランドイメージにどのような影響を及ぼすのか、注目が集まっている。

セブン&アイ・ホールディングス、「中国(台湾)」表記問題で謝罪 投稿削除し「配慮に欠けた」と認める

セブン&アイ・ホールディングスは7月13日、公式SNSで炎上を招いた「世界のセブン‐イレブンのユニフォーム」投稿に関し、公式サイト上で謝罪文を掲載した。 (関連記事: NVIDIA、中国向けAIチップを9月再発売へ 米規制回避モデルで巻き返し狙う 関連記事をもっと読む

同社は、7月11日に投稿した画像内における国・地域の名称表記について、「多くのご意見をいただいております」と言及。問題となった台湾の制服に「中国(台湾)」と記載されていたことが、国内外で批判を浴びていた。