第21回大阪アジアン映画祭(OAFF)は、2025年8月29日(金)に開幕し、オープニング作品として台湾映画『万博追跡』(1970年公開/2Kレストア版)を世界初上映することと発表した。本作は、1970年の大阪万博を舞台に、台湾から来た少女が恩人を探し奔走する姿を描いたヒューマンドラマで、当時圧倒的な人気を誇ったジュディ・オング(翁倩玉)が主演を務める。台湾、日本、アジアの観客を魅了したスペクタクル・エンタテインメントが、鮮やかな映像美とともに現代によみがえる。
台湾映画の名作が55年の時を経て蘇る
監督は廖祥雄(リャオ・シャンション)、共演は馮海(フォン・ハイ)。本作は、台湾の國家電影及視聽文化中心(Taiwan Film & Audiovisual Institute)が、2025年の大阪・関西万博開催に合わせて2Kレストアを実施。貴重なクラシック作品を復元し、アジア映画の歴史的価値を世界に発信する試みとなる。
プログラミング・ディレクターの暉峻創三氏は、「2000年頃に初めてこの映画を観て以来、いつか日本でも紹介したいと思っていた。今回のレストアと世界初上映により、台湾映画修復プロジェクトへの国際的注目がさらに高まることを期待している」とコメントしている。
映画祭のクロージング作品およびコンペティション部門のラインナップは、7月下旬より順次発表予定。
特別上映企画:アジア映画傑作選 ~映画で巡るインド・モンゴル・ベトナム~
大阪・関西万博開催を記念し、大阪市と各国総領事館・交流団体との協力により、9月6日(土)に大阪市中央公会堂 大集会室にてアジア3か国の話題作を無料上映する。モンゴルの『セールス・ガールの考現学』(11:00~)、インドの『パターン/PATHAAN』(14:30~)、ベトナムの『ソン・ランの響き』(18:20~)の3作品が上映される。
※入場無料、事前申し込み制。
編集:佐野華美
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