台湾で実施された大規模なリコール投票で与党・民進党が全面的な敗北を喫したことを受け、党内では責任を問う声が高まっている。こうした中、民進党の林右昌(リン・ヨウチャン)秘書長は28日、自身のFacebookを通じて辞意を表明し、前日(27日)に党主席である頼清徳(ライ・セイトク)総統に対して直接辞表を提出したことを明らかにした。
林氏は投稿の中で、「今回のリコールの結果は期待にそぐわないものだった。民進党は政権を担う与党として、その責任から逃れることはできない」と述べ、自身が秘書長として党の対応が不十分であったことや、社会や支持者の期待に応えられなかった点について「全ての責任を引き受ける」と強調した。
また、林氏はリコール運動を通じて多くの市民ボランティアと交流を持ち、「彼らの無私の精神、恐れずに行動する勇気、台湾への深い愛情に心から感動し、敬意を抱いた」と振り返った。
さらに、「今、最もすべきでないのは敗北の言い訳を探すことだ。重要なのは台湾の未来に向けた道を模索することだ」と述べ、小さくても困難に満ちた台湾という国を守るため、引き続き団結して取り組む必要性を訴えた。 (関連記事: 特集》リコールボランティアの失望 静かなる頼清徳氏と民進党幹部に、市民の思いは届くのか | 関連記事をもっと読む )
編集:梅木奈実
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