台湾のオンラインメディア「美麗島電子報」が2025年7月31日に発表した最新の全国世論調査によると、頼清徳総統の信頼度および政権運営に対する評価が大幅に下落したことが明らかとなった。
この調査は、7月26日に実施された大規模リコール運動の第一波で、全てのリコール案が否決された直後に実施されたもので、与党・民進党(民主進歩党)にとって大きな政治的打撃となった。
信頼度:37.2%、支持率を下回る
「頼清徳総統を信頼するか」という質問に対し、「信頼する」と回答したのは37.2%(「とても信頼する」13.4%、「やや信頼する」23.8%)にとどまり、「信頼しない」は50.3%(「あまり信頼しない」15.0%、「まったく信頼しない」35.3%)と過半数に達した。「無回答・わからない」は12.6%。
この信頼度は、2024年総統選における頼氏の得票率(40.05%)をも下回っており、厳しい状況が浮き彫りとなった。

賴清徳総統の政権運営への評価も低下
政権発足以来の「全体的な政権運営」に対する評価については、「満足している」が34.6%(「とても満足」11.4%、「まあ満足」23.2%)、「不満」が56.6%(「やや不満」18.6%、「非常に不満」38.0%)と、大きく上回った。「無回答」は8.7%。

今後の政権運営に「悲観的」が6割超
また、「今後2年以上続く頼政権の運営について、楽観しているか、悲観しているか」という設問では、「楽観している」が22.2%(「非常に楽観的」5.9%、「やや楽観的」16.3%)に対し、「悲観している」は63.6%(「やや悲観的」28.8%、「非常に悲観的」34.8%)に達した。「無回答」は14.3%。

再選支持はわずか34.3%、反対は54.9%
「総統としての1年余りのリーダーシップと政権運営を踏まえ、頼氏の再選を支持するか」という問いでは、「支持する」が34.3%(「強く支持」17.2%、「ある程度支持」17.1%)、「支持しない」が54.9%(「あまり支持しない」14.2%、「全く支持しない」40.7%)、「無回答」は10.8%だった。

【調査概要】
- 調査期間:2025年7月28日〜30日
- 実施主体:美麗島電子報(調査設計・分析:戴立安、実施:畢肯市場研究公司)
- 調査方法:CATI(コンピュータ支援電話調査)
- 対象:台湾全国22県市に居住する20歳以上の有権者
- サンプル数:1082人(固定電話705件、携帯電話377件)
- 信頼水準95%における最大誤差:±3.0%
- 加重調整:性別、居住地、年齢層、学歴でサンプル代表性を調整
編集:柄澤南 (関連記事: 【解説まとめ】台湾で史上初の大規模リコール「25対0」で全敗 なぜここまで失敗したのか? | 関連記事をもっと読む )
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