日本・鳥取県で毎年夏に行われる名物行事「鳥取しゃんしゃん祭」が14日に開催され、台湾・台中市政府観光旅遊局が招待を受けて参加した。観旅局科長の張俊生氏が率いる一行には、台中市和平区の谷関社区発展協会理事長・尹敬倫氏や、日台文化芸術交流会、観光業者らが加わり、傘踊りの隊列にも参加。華やかな祭りの文化的意義や賑わいを肌で体験した。
台中市観旅局長の陳美秀氏は、台中市と鳥取県はこれまでも交流を積み重ねてきたと説明。2015年には台中市温泉観光協会と三朝温泉旅館協同組合が「温泉観光友好交流協定」を締結。2016年には鳥取県観光交流局と「観光友好交流協定」を結び、2017年には友好都市協定を締結した。以来、相互訪問や産業連携が進み、2023年には鳥取の「百花繚蘭」チームを台湾の元宵節ランタンフェスティバルに招待するなど、観光マーケティングでも協力してきた。
観旅局によれば、「しゃんしゃん祭」は鳥取で最も盛大な祭りのひとつで、ギネス世界記録に認定された「世界最大の傘踊り」としても知られる。今年も千本を超える華やかな装飾傘が鈴の音に合わせて舞い、壮観な光景が広がった。台中市の代表団は日本の夏祭り文化の魅力を体感すると同時に、台中の観光資源や都市イメージをPRする機会とした。
また代表団は、鳥取県の観光資源も調査。水木しげる記念館や青山剛昌ふるさと館、三朝温泉、鳥取砂丘、砂の美術館などを訪れ、アニメ文化や温泉、自然観光を融合させた地域振興の経験を学んだ。これを今後、台中の持続可能な観光や国際的なマーケティング戦略の参考にする方針だ。
観旅局は「台中の豊かな自然や文化遺産、都市の活力を生かし、鳥取県をはじめとする日本の友好都市との交流をさらに深めたい」と強調。観光・文化・温泉・自転車観光など多様なテーマを推進し、国際観光客の誘致と都市経済の発展につなげていく考えを示した。
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