順風満帆が一転暗転? ゼレンスキー氏、政権最暗黒の時を迎える:側近擁護で国内の反汚職看板を破綻、トランプ氏にアラスカ和談からも排除され

2025-08-17 18:27
2025年8月13日、ウクライナ大統領ゼレンスキーがドイツのベルリンで、ドイツ首相メルツおよび欧州指導者との会談後、共同記者会見に出席。(AP通信)
2025年8月13日、ウクライナ大統領ゼレンスキーがドイツのベルリンで、ドイツ首相メルツおよび欧州指導者との会談後、共同記者会見に出席。(AP通信)
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ウクライナのゼレンスキー大統領は、政権発足から最も厳しい「プレッシャーに直面している」時を迎えている。国内では、就任以来最も深刻な政治的嵐の中にあり、国外では、ウクライナの存亡に関わる米ロ首脳会談が控えているが、彼には参加資格がない。アラスカでの米国のトランプ大統領とロシアのプーチン大統領の会談で、数十年にわたる欧州最血な戦争終結が議題となる中、戦場での損失が増える中で、ゼレンスキーは傍観するしかない状況である。

英国の《フィナンシャル・タイムズ》によれば、この危機の引火点は先週ゼレンスキーが受けた電話である。当時は、国内の独立反腐敗機関を弱体化させようとしたことで激しい反発を受け、かなりの困難に直面していた。その電話の相手は米国のトランプ大統領であり、トランプはゼレンスキーと他の欧州諸国の指導者たちを集め、集団通話を行い、ウクライナ特使のウィコフ(Steve Witkoff)がモスクワでプーチンと会談した状況を説明した。

通話のトーンは「建設的」とされるものの、伝えられたメッセージはキエフを混乱させ、不安感をもたらした。ゼレンスキーには、トランプの特使がプーチンに対し、何を約束したのかが不明確であり、ロシアの侵略を停止させるための約束内容が不明瞭である。

会話に出席した、またはブリーフィングを受けた官僚によれば、トランプは、プーチンがウィコフに対し、ウクライナが東部ドネツィク(Donetsk)地域から軍を全て撤退させれば、停戦に応じると述べたという。しかし、南部ヘルソン(Kherson)とザポリージャ(Zaporizhzhia)地域については、更に曖昧であり、この二つの地域はロシアの憲法に記され、自国領土と見なされているからである。

トランプは「土地交換」についても言及しているが、ウクライナは今年春にクルスク(Kursk)地域を追われた後、ロシアの領土をほぼ占領しておらず、交換できるカードを持たない状態である。より重要なことに、モスクワに土地を譲渡すること、特に侵略者が完全に占領していない土地を譲渡することは、ウクライナにとって譲れない一線である。モスクワ側も、ヘルソンとザポリージャのあらゆる土地を放棄することはないと、後に強硬な態度を示した。

現在、キエフとその欧州の同盟国は、この交渉の方向性を影響させようとする、高いリスクを伴う外交努力を開始している。ここで最も恐れている悪夢は、ウクライナが不公平でおそらく持続不可能な合意を強いられる可能性があるか、合意を拒否した場合、米国から非難や制裁を科されることである。

長城を壊す?汚職捜査の嵐、戦時大統領の威信を打撃

ゼレンスキーがこのような受動的な立場に陥ったのは、多くの部分で自業自得である。この国内政治危機は、今年6月末にゼレンスキーが致命的な選択をしたことに始まる。 (関連記事: 共和党が「台湾カード」を放棄?トランプ氏が早くも「彼」を意思疎通の橋渡し役に決定 政府が孤立化の恐れ 関連記事をもっと読む

当時、ウクライナ国家不正防止局(NABU)は、ゼレンスキーの親密な盟友で、当時副首相と社会融合大臣を務めていたチェルニショフ(Oleksiy Chernyshov)に、土地開発計画に関する職権乱用および六桁の賄賂受け取りについて起訴される可能性があると通知した。ゼレンスキーの親しい関係者3名によれば、当時海外出張中だったチェルニショフは帰国を躊躇していた。

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