トランプ大統領、ウクライナに領土譲渡を要求 「ロシアは大国、ウクライナは違う」と発言か

2025-08-18 16:11
2025年8月15日、アラスカ空軍基地の駐機場で会談するアメリカのトランプ大統領とロシアのプーチン大統領。(AP通信)
2025年8月15日、アラスカ空軍基地の駐機場で会談するアメリカのトランプ大統領とロシアのプーチン大統領。(AP通信)
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アメリカのトランプ大統領とロシアのプーチン大統領は8月15日、アラスカで会談を行った。ロイター通信が報じたところによると、事情に詳しい関係者は、トランプ氏がウクライナのゼレンスキー大統領に対し、プーチン氏が提示した条件として「キーウ政府が全ドネツィク工業地帯を放棄すれば、ロシアは前線の多くの戦闘を凍結する」と伝えたという。トランプ氏は翌16日にも「ウクライナはロシアと合意し、戦争を終結させる必要がある。ロシアは非常に強力な国であり、ウクライナはそうではない」と発言したとされ、ゼレンスキー氏はこの要求を拒否した。

現在、ロシアはウクライナ領土の5分の1を掌握しており、その中にはドネツィク州の約4分の3が含まれる。だがプーチン氏は現状維持にとどまらず、さらなる領土獲得を目指しているとみられる。報道によれば、トランプ氏はプーチン氏の見方に同調し、「両国は停戦条件を事前に設定せず、平和協定を追求すべきだ」と主張している。これは、これまでウクライナと欧州の同盟国が掲げてきた要求とは異なり、またトランプ氏自身が会談前に述べていた「停戦合意を達成しない限り満足しない」との姿勢からの変化を示している。

トランプ氏は16日、自身のソーシャルメディアで「すべての人が、ロシアとウクライナの間の恐ろしい戦争を終結させる最善の方法は停戦協定ではなく、直接の平和協定だと考えている。停戦協定は往々にして維持が難しい」と投稿した。これに対しゼレンスキー氏はX(旧ツイッター)で「殺戮を止めることが戦争を終結させる鍵だ」と強調。ロシアが停戦を拒否することで持続的な平和実現が複雑化していると訴えた。

トランプとプーチンがアラスカで会い、会場の外にはF-22「ラプター」戦闘機が展示されていた。(AP通信)
2025年8月15日、アラスカで行われた米露首脳会談。会場の外にはF-22「ラプター」戦闘機が展示された。(AP通信)

和平条件をめぐり両者の見解に隔たりがある中、ゼレンスキー氏は18日に再びワシントンを訪れ、トランプ氏と会談すると表明している。ドイツの外務大臣ヨハン・ヴァーデフール氏は、同日ホワイトハウスで開催される会合に欧州の指導者も出席する可能性を示した。ロイターは、今年2月にゼレンスキー氏がホワイトハウスのオーバルオフィスでトランプ氏と副大統領ヴァンス氏から厳しく叱責された出来事が、国際社会で大きな注目を集めたと指摘。そのうえで、トランプ氏がSNSで「米露ウクライナの三者会談の場を設ける」と述べたものの、クレムリン報道官は「そのような提案は行われていない」と否定した。 (関連記事: 「裏切られた」ウクライナ激怒 トランプ氏、ロシア制裁見送りと「領土割譲による和平条約」締結を迫る 関連記事をもっと読む

ロイターによれば、トランプ大統領とプーチン大統領がアラスカで約3時間にわたって会談した後、多くの発言がロシア側と一致するようになったという。トランプ氏とモスクワは「立場が真っ向から対立すれば、この80年来ヨーロッパで最も血なまぐさい紛争に包括的な解決を見いだすのは極めて困難だ」との認識で一致。16日に放送されたフォックスニュースのインタビューで、トランプ氏はプーチン氏と領土割譲や安全保障について話し合い、「概ね共通の認識を持っている」と述べたうえで、「我々は合意に非常に近づいている。ウクライナはこの合意に同意しなければならない」と強調した。

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