米AI半導体大手NVIDIA(エヌビディア)の創業者でありCEOの黄仁勲氏は、5月19日に台北流行音楽センターで行われた講演において、同社の台湾本社を台北市北投・士林エリアに位置する「北投士林科技園区(北士科)」内のT17およびT18区画に設置することを正式に発表した。
NVIDIA台湾本社が北士科に拠点決定!
黄氏は5月16日に台湾入りして以降、本社の設置地について明言を避けていたため、業界内では大きな注目を集めていた。候補地としては、花博園区、南港の台鉄操車場、台電CR-1敷地、北士科などが取り沙汰されていたが、最終的に北士科が選ばれ、世界的AIチップ企業の台湾における戦略的拠点として位置づけられることになった。
北士科T17・T18とは?──基本情報
T17・T18区画は台北市北投区の軟橋段に位置し(地番88、91、93)、北士科の中でも中心的なエリアに属している。
なぜT17・T18が選ばれたのか?
T17・T18は、広大で整備された用地を有しており、産業集積の方向性が明確であることから、北士科におけるモデル地区の中核とされている。今後はAI(人工知能)、ロボティクス、バイオ・デジタル医療、先端製造、イノベーションサービスなどの導入が重点的に進められ、「スマートシティの旗艦ゾーン」として、内湖や南港と並ぶ「産業三角地帯」を形成する役割を担う。
交通アクセスも抜群──北士科T17・T18の利便性

T17・T18は、台北メトロ(MRT)淡水信義線の関渡駅および竹囲駅に近接しており、接続シャトルバス、スマートグリーン交通システム、環状バス、自転車道などを活用してスムーズにアクセス可能。将来的には、内湖科学園区から南港ソフトウェアパークまでを結ぶ「テクノロジーコリドー(科学回廊)」の延伸ハブとしての役割も期待されている。
スマートで持続可能な都市開発を目指すT17・T18
T17・T18区画では、太陽光パネル、スマートメーター、蓄電設備、エネルギー管理システム(EMS)を整備し、商業施設、公営住宅、公園などを一体的に開発する予定。スマートとサステナビリティを両立した都市機能の構築が進められる。
T17・T18が秘める可能性とは?
T17・T18はNVIDIAの台湾拠点であると同時に、台北市における未来のテクノロジー、イノベーション、持続可能なライフスタイルの中心地としての位置づけを持つ。投資、起業、就職、そして不動産取得を検討する人々にとって、今もっとも注目すべきホットスポットの一つとなっている。
編集:梅木奈実 (関連記事: トランプ氏の心を掴む!カタールが超大型旅客機の受注に加え、米軍基地に100億ドルの追加投資へ | 関連記事をもっと読む )
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