2025年「ワールドマスターズゲームズ」が5月17日夜、台北ドーム「大巨蛋」にて盛大に幕を開けた。110を超える国と地域から壮年アスリートたちが台湾に集結し、国内外から訪れた観客の熱気と歓声に包まれる中、華やかな開会式が開催された。
テクノロジーと文化が融合した演出はスムーズかつ洗練されており、選手や観客からは「感動的だった」との声が相次いだ。開会式はSNSプラットフォーム「Threads」でも大きな話題を呼び、スポーツへの情熱が改めて呼び起こされた。
台湾代表として出場した宋庭帆選手は、開会式終了後、自身のThreadsに「とても感動的なセレモニーだった。参加を決意して本当によかった」と綴り、喜びを分かち合った。
また、別の選手は「45歳にして初めて台湾代表として国際大会に参加でき、感無量」と語り、「オリンピックは叶わなかったけれど、今こうしてワールドマスターズゲームズに参加できて嬉しい」と思いを口にした。仲間の応援にも力を込め、「世界チャンピオンが台湾にとどまってくれることを願っている」ともコメントしている。
台北ドームに初めて足を踏み入れた選手たちからは、「壮年選手として台北ドームのフィールドに入場する感覚は、まさに一生に一度のスター体験」との声があり、ある選手は「これが人生最後の“なんちゃって代表”としての大歓声かもしれない」と、ユーモア交じりに語った。
開会式前には、多くの選手たちがSNSを通じて準備風景を発信。主催者による行き届いた運営にも称賛の声が上がった。「豪華な参加記念品をもらった」「証明書の受け取りもスムーズで、とてもプロフェッショナル」といった声が寄せられ、「世界中の仲間とスポーツでつながれるこの経験にワクワクしている」と、興奮を隠さなかった。
選手だけでなく、観客たちの間でも感動の声が広がった。ある来場者は、「チケット完売と聞いて諦めかけていたが、運よく入手できて本当に良かった」と語り、野球界のレジェンド・彭政閔氏による聖火点灯や、周思齊選手による選手宣誓の瞬間を目に焼き付けたという。「台北ドームの5階から見渡す開会式は本当に壮観で、忘れられない思い出になった」と感激を語った。
会場には、多くの政界関係者も駆けつけた。立法院の韓国瑜院長、江啓臣副院長、台北市選出の賴士葆氏、王鴻薇氏、徐巧芯氏、李彦秀氏、羅智強氏、新北市選出の洪孟楷氏らが出席。洪氏は「同じ土地、同じ空の下で、台湾の誇りを分かち合える。双北がホストを務めることで、この栄誉は台湾全体のものとなる」と語った。
本大会は台北市と新北市の共同主催により、1万人を超える選手が35種目に参加。競技は5月30日まで続き、閉会式は新北市美術館で行われる予定だ。主催者は開会式のテーマとして「テクノロジーと文化の融合」および「参加することそのものが誇りであること」を掲げ、この世界的イベントを通して、台湾と双北地域の都市力と魅力を世界に示したいとしている。
編集:梅木奈実 (関連記事: 【大谷翔平】「台湾は野球を愛する素晴らしい国」将来のMLB台湾開催に期待表明 | 関連記事をもっと読む )