アメリカの弱腰を証明?ハーバード日本学者がトランプ極限圧力戦術を解説、早期降伏は「深刻な後果」!

2025-05-15 17:40
アメリカのハーバード大学で訪問学者を務める日本人教授中野晃一は《風伝媒》に対し、日本政府がこの協議を詳細に研究しており、アメリカの「弱腰」の表れとして見ているとを語った。(AP通信)
アメリカのハーバード大学で訪問学者を務める日本人教授中野晃一は《風伝媒》に対し、日本政府がこの協議を詳細に研究しており、アメリカの「弱腰」の表れとして見ているとを語った。(AP通信)

中国と米国が12日に共同声明を発表し、今後90日間で二国間の関税をそれぞれ115%引き下げることに合意したことから、国際市場での新たな祝賀相場が引き起こされた。また、日本の外務大臣岩屋毅氏は13日の午後、記者会見で米中協議を「歓迎する」と表明した。現在、アメリカのハーバード大学で客員研究員を務めている日英教授の中野晃一氏は《風傳媒》に対し、日本政府はこの協議を詳細に研究し、アメリカが「弱気」を示したものと捉えていると信じていると語った。

日本外務省の記録によれば、岩屋毅氏は13日午後に記者会見を開き、日本の記者からの質問に回答した際、この協議は基本的に日本政府としては歓迎すると述べた。「我々はアメリカと中国の間のこの声明を含め、関連する事態の展開を引き続き注視する意向だ。影響を十分に考慮し、日本の将来の交渉で得られる情報と併せて、適切な措置を講じる」とのこと。

岩屋毅氏は、日米会談への影響に関して言及し、各国の状況は異なるため、「アメリカとの会談の予定、内容、時間の調整が変化することはある意味では正常である」と説明した。

彼はさらに、日米間ではこれまでに2回の全面的な閣僚級協議が行われたと説明。双方は率直で建設的な態度で議論を進め、できるだけ早く合意に達し、指導者による発表を行うことに同意している。そして、岩屋毅氏は「日本政府は、これまでの日米会談の成果を参考にしつつ、他国のさまざまな交渉状況を十分に研究し、考慮することが最優先課題として全力で取り組む」と述べた。

岩屋毅氏は、日中関係の安定が日本を含む国際社会にとって極めて重要であると強調。「日本は、同盟国であるアメリカとの信頼関係に基づくさまざまな協力を進め、中方にもその立場に見合った責任を果たすように促す意向だ」と述べた。

2025年3月22日、第11回日中韓外長会議が東京で開かれ、中国外交部長の王毅氏と日本外務大臣の岩屋毅氏が日中高層経済対話を行った。(AP通信)
日本外務大臣岩屋毅氏が米中協議を「歓迎」と述べ、日中関係の安定が国際社会にとって非常に重要であると強調した。(AP通信)

在米日本学者:アメリカは弱気を示した

上智大学国際教養学部元学部長で、現在アメリカのハーバード大学ウェザーヘッド国際問題センターで「日米関係プログラム」客員研究員を務める政治学教授の中野晃一氏は、《風傳媒》に対し、日本政府にとってアメリカが迅速に大幅な譲歩をした理由がさらに少なくなったと述べた。

外部からも非常に驚かれる日本政府が今回の関税戦に特に「強硬」な姿勢を示す問題について、中野晃一氏は《風傳媒》に対し説明した。1990年代まで、日米間には長期的で緊張した「貿易戦争」があり、50年代にはすでに繊維製品の分野で巻き込んでいたが、もちろん自動車、半導体、米、大豆、柑橘類果物や牛肉などの農産品も関与していた。

「21世紀以降、日本経済は非常に疲弊している。その部分的な理由は、日本資本主義の『アメリカ化』であり、アメリカの主要な貿易問題はすでに中国にシフトしている。しかし、日本政府と日本社会は、アメリカの保護主義に対処する豊富な経験と記憶を持っている」と彼は述べた。 (関連記事: トランプ歓喜!中東訪問で大口契約成立:UAEは一挙に14億ドル越え購入、チヌークヘリ・F-16部品 関連記事をもっと読む

中野晃一氏は、日本政府と日本国民は他の多くの国よりもアメリカとの交渉方法をよく理解しており、その交渉の目的は時間を稼ぎ、小さな無関係な譲歩をし、アメリカに「面目」を与えることであると述べた。したがって、日本はアメリカと一致する必要はない、「アメリカは常に一貫しているわけではない」。ただし、彼は、日本はアメリカ政府と正面衝突を避けるべきだが、大きな譲歩を急ぐ必要はないと述べた。

日本上智大学の政治学者中野晃一氏が5日に台北でアジアパシフィック千里フォーラムに参加しました。(アジアパシフィック千里フォーラム提供)
日本上智大学の政治学者中野晃一氏は、「アメリカと早期に不利な合意を結ぶと、選挙での支持を失う可能性がある」と述べた。(アジアパシフィック千里フォーラム提供)
最新ニュース
米中和解は見せかけ?関税戦争停止も次はファーウェイのチップ封殺が狙いか トランプ政権の真意は
エコノミスト誌断言!「米中貿易戦争まだ終わらず」トランプ大統領在任中は継続
蔡英文氏、英国議会で演説へ 民主と産業で英台の連携アピール
ゲーム・アニメで成長支えるソニー、トランプ関税でも業績見通しは強気
賴総統は出席せず 教皇レオ14世の就任式に陳建仁氏を派遣へ 台バチカン関係深化に期待
TSMCアリゾナ工場の成否は? 台湾大教授「カギは米国人エンジニアの確保」 台湾からの引き抜きには限界も
韓国大統領「全員男性」の候補者、男女平等の社会とは? 女性有権者が批判:尹錫悦を倒しても、政府は変わらないのか
「台湾の提案は非常に良い」 米財務長官が評価、天然ガス600万トン契約で“超優遇税率”の可能性も
トランプ歓喜!中東訪問で大口契約成立:UAEは一挙に14億ドル越え購入、チヌークヘリ・F-16部品
安倍元首相銃撃事件、山上被告の初公判は10月28日予定 判決は2026年にか
石破首相、日米交渉先送りで苦境 「改革派」像に揺らぎ、支持率33%に後退
TSMCの海外移転は不可避? 台湾の専門家「中核技術だけは国内で死守を」
黄仁勲・蘇姿丰・イーロンマスクも全員集合! トランプ、CEO団を率いてサウジ訪問:シリア制裁解除、イランと交渉意向を表明
鄧哲偉の視点:為替と関税で輸出業はダブルパンチ 台湾が日本の後を追う恐れ
アニメ東京ステーション、新たに3つのプロジェクト始動 多言語対応やメタバース連携強化
「台湾を本気で叩けない」トランプ政権 専門家が語る“米台共生”の関係と関税10〜15%の現実味
「関税145%→30%」米中関係は再始動か、時間稼ぎか 関税緩和の真の狙いとは?
天気予報》週末には雨?安定した晴天はこの一日まで! 今後一週間の気象を一目で確認
2万人リストラだけではない!日産、年間赤字は1380億円に、7つの工場閉鎖で支出節約を検討
Bリーグ・オールスターがもたらした64.8億円の価値 船橋開催で地域経済にも波及、EY Japanが試算公表
航空自衛隊のT-4機がレーダーから消失 墜落か、搭乗の2人の安否不明
トランプ氏、ロシア・ウクライナ和平会談の参加検討 ゼレンスキー氏歓迎 プーチンが不参加なら平和協定困難と学者指摘
台湾・屏東で国民党本部を家宅捜索 「死亡署名」疑惑が拡大
「7月5日、日本で大地震」予言SNSで拡散 台湾・香港で訪日控える動きも
中国、東シナ海で新たな海上施設を設置 日本政府が強く抗議「2008年合意の協議再開を」
「関税145%→30%」で“まるで夢”米企業が爆買い 中国製品の“90日特需”に注文殺到
台湾・花蓮で石積みアートの国際フェス、国内外アーティストが集結 自然と調和する作品が話題に
台湾、原発ゼロ時代へ 延長法成立も「原発は冷房のように再稼働できない」元閣僚が苦言
インタビュー》オードリー・タン氏「民主国家はレジリエントなネット空間を共創すべき」 AI時代の世論操作に警鐘
中国富裕層が日本へ大量移住 ビザ制度に抜け穴?SNSで「入国拒否」広がる声
トランプ氏、対中関税緩和の翌日にEU非難 「中国より悪い。米国に極めて不公平」
「2014年、政府の信頼度はわずか9%」オードリー・タン、東京で講演:太陽花運動からAI詐欺対策へ──台湾、デジタル民主主義で社会的信頼を
蔡英文氏、リトアニアで演説『小国でも脅しには屈しない』 欧州に民主連携を訴え
蔡英文氏がリトアニア訪問 フランス人観光客が「台湾の総統だ!」と感動の声と記念撮影
トランプ氏、米中関係“全面リセット”宣言:「中国を傷つける意図はない!」関税撤廃を交渉前提条件に。 専門家評価「習近平氏、先ずは勝利」
論評》米中「関税90日休戦」の先にあるのは平和か、それとも次なる大戦か
台湾・頼清徳総統、日本メディアに初めて語る「非レッド経済圏」構想 日台EPAで供給網強化へ
人物》中国文革時代、批判闘争受けた台湾出身将軍! 孫立方氏の証言が家族の運命を変えた
舞台裏》民進党驚き!台中で国民党立法委員の罷免に超過 台中市長・盧氏の地盤を動揺させたのはこの「人物」
「米国はもはや脆弱な超大国」ドイツ前駐米大使が警告 中国との対立で国際秩序に不安定要因も
NVIDIA社長・黄仁勲の来台時間が明らかに! 最新スケジュールを整理
「ググる」はもう古い?検索帝国・Googleに前例なき危機 「ググる」時代からAI時代へ移行か
米中「関税戦争」一時休戦 90日間の交渉へ 中国商務省「対話と協力の基盤が築かれた」
米中、関税115%引き下げで合意 90日間停止で共同声明発表 「関税休戦」で株価急騰
<点・教育>>風雨暗き中、海峡両岸の現代知識人よ!舞え!舞え!
張鈞凱コラム:印パ交火、台湾海峡の予演か?
【新ニュース】郭智輝氏の失言全記録! 実業家気質が抜けない大臣は地位を守れるか?
人物》台湾の為替戦争!死神の手から逃れた中央銀行総裁 楊金龍の生存戦略は彭淮南「柳樹理論」と異なる
自撮り写真でがん生存率を予測可能? AIツールFaceAgeが生物学的年齢を推定、正確性は臨床医を上回る
米中が貿易協議で合意 高関税の今後とフェンタニル問題に注目 共同声明は後日発表へ