台湾・花蓮で石積みアートの国際フェス、国内外アーティストが集結 自然と調和する作品が話題に

花蓮「2025曼波新城太平洋国際畳石芸術季(ロックバランシングフェスティバル)」では、国内外の著名なアーティストが七星潭の「賞星広場」そばの海岸に集い、ロックバランシング作品の創作を行っている。(写真/花蓮県政府提供)

台湾・花蓮県の七星潭海岸で、2025年5月3日から8月30日まで「2025曼波新城太平洋国際畳石芸術季(ロックバランシングフェスティバル)」が開催されています。このイベントでは、国内外のアーティストが集まり、自然素材を使ったアート作品を展示しています。

太平洋の波音が、アーティストたちの巧みな発想と汗とともに、花蓮・七星潭の海岸に新たな交響曲を奏でている。「2025曼波新城太平洋国際畳石芸術季(ロックバランシングフェスティバル)」が現在、熱気を帯びて開催中だ。花蓮県の徐榛蔚県長は先日、七星潭海岸風景区を訪れ、自然と人文が融合したこの芸術の饗宴を自ら体感。参加チームの初期作品を一つひとつ鑑賞し、アーティストたちと積極的に交流しながら、雄大な山と海から得たインスピレーションや創作過程での想いを傾聴した。

現在も、各地から集まったロックバランシングの達人たちは七星潭の現地にて制作を続けており、拾ったばかりの玉石や流木を用い、溢れる情熱と無限の創造力を手作業で重ね合わせ、物語性あふれるトーテムの造形へと昇華させている。現地制作は今月15日(木)まで続き、すべての作品は5月17日(土)に正式に一般公開される予定である。主催者は全国の人々に向け、この平凡な石が驚くべきアートへと変貌する瞬間を共に見届けるよう呼びかけている。

徐県長は、「七星潭は花蓮を代表する観光地であり、独特な玉石の海岸と雄大な山海の景観そのものが、まさに天然のキャンバスです」と語った。「七星潭を訪れるすべての人が、自分の想像力を存分に発揮し、地形と一体化した唯一無二のロックバランシングアートを自ら創り出してほしい」とも強調し、ロックバランシングを通じて花蓮の自然の壮大さを体感し、芸術創作の楽しさと達成感を味わってほしいと訴えた。

今回の創作コンテストには、さまざまなバックグラウンドを持つチームが熱意をもって参加しており、桃園から訪れた会社員、国立東華大学の学生、地元花蓮の芸術愛好家などがチームを組んで挑戦。特に注目されたのは、マレーシアや香港からやって来た女子大学生グループで、地域を越えて力を合わせて作品を完成させ、その情熱と創造性はフェスティバルに国際的な若さと活力をもたらした。主催者は最終的に15~20組の優秀チームを選出し、5月5日より七星潭にて現地素材を用いた創作に取り組んでいる。受賞作品は、国際的なマスターアーティストと共に展示される機会もあるという。

さらに、創作コンテストに加えて、本フェスティバルでは国内外の著名なアーティスト8組を招致し、七星潭にて大規模なロックバランシング作品の制作を実施。海外からは、英国のジェームズ・ブラント氏とジョン・フォアマン氏、スウェーデンのポンタス・ヤンソン氏らが参加。台湾からはマヤオ氏、林立仁氏、了嘎・里外氏、黄裕榮氏などの地元アーティストのほか、国立東華大学芸術・デザイン学系の蔡文慶教授およびその学生チームも加わり、雄大な海岸線を舞台にその腕を競っている。これらの作品は今年8月末まで展示され、花蓮の夏に芸術の香りを添えることとなる。

編集:梅木奈実