パラグアイのサンティアゴ・ペニャ大統領は本日(22日)夜、東京の帝国ホテルで開催された「日本・パラグアイ・台湾三カ国友好レセプション」に出席し、台湾メディアのインタビューに応じた。ペニャ氏は、「日本、台湾、パラグアイの3カ国がこのような盛大なイベントを共催できたことは、大きな名誉であり、3カ国間の深い友情を示すものです。本当の友人たちを一堂に集められたことを嬉しく思います」と述べた。
21日に行われた石破茂首相との会談について問われると、ペニャ氏は「もちろん台湾問題について話しました」と明言。台湾はあらゆる二国間会談において主要な議題の一つであると強調した。また、「パラグアイにとって台湾を支持することは、単なる外交的立場ではなく、共有する価値と信念に基づくものです。繰り返し申し上げているように、台湾を支持することは、自らを支持することでもあります。我々も生存を脅かされており、台湾の独立を支持することは非常に、非常に重要です」と語った。
さらに、ペニャ氏は「私は長年、国際社会の場で台湾の声を代弁してきました。この道を進み続ければ、台湾を支持する国がますます増えると信じています」と述べた。

台湾の在日代表である台北駐日経済文化代表処の李逸洋代表は、レセプション前にペニャ氏と約20分間会談したことを明かした。会談では、頼清徳総統の名代として、国連や多国間組織の場で台湾を長年にわたり支持してきたパラグアイへの謝意を伝えたという。李氏は「台パ両国は68年間にわたり強固な国交を築いており、今後もさらなる協力関係の深化を目指します」と語った。
ペニャ氏は会談の中で、台湾とパラグアイはいずれも自由・民主・法治を重んじる国であるとし、日本がG7やG20において、台湾とパラグアイをリードしながら民主主義陣営の発展に貢献することに期待を示した。また、李代表は、中国が国家補助金を用いて発展途上国に低価格製品を輸出し、世界の産業に打撃を与えていることを指摘。民主国家によるサプライチェーンの連携強化が「赤い供給網」への対抗手段になると述べた。
日本の鈴木馨祐法務大臣・衆議院議員は取材に対し、「台湾が国際交流に参加していることを心から歓迎しています。日本のすぐ隣に自由で民主的な台湾が存在することは、非常に重要な意味を持ちます」と語り、今後も法の支配と自由を基盤とした東アジアの秩序づくりに尽力する姿勢を示した。また、パラグアイを重要なパートナーと位置づけ、3カ国関係の深化が望ましいとしたうえで、「力による現状変更を許さない、自由で開かれた東アジアを目指す」と述べた。

また、衆議院議員で日華懇談会の会長を務める古屋圭司氏は挨拶の中で、「日本の国会議員は今後も台湾との交流と支持を深めていきます」と明言。今年5月の頼清徳総統の就任式には、自身が歴代最多となる31名の国会議員を率いて訪台したことにも触れ、「中国から抗議を受けたが、今回の訪問は台湾への真摯な支持と自主的な行動に基づくものでした」と語った。
さらに古屋氏は、「中国の台湾孤立化戦略は成果を上げておらず、むしろ台湾と民主主義陣営の連携は一層強固になっています」と述べたうえで、ペニャ大統領の「台湾の成功はパラグアイの成功であり、パラグアイの成功は台湾の成功でもある」という言葉を引用し、「台湾の成功は日本の成功でもある」と強調。3カ国の連携が、共通の価値観と未来を共有するものであると訴えた。
編集:梅木奈実 (関連記事: 頼清徳総統の支持率が急落、背景にある「ある人物」の存在とは 日本の小笠原教授が指摘、民進党の罷免戦略にも影響か | 関連記事をもっと読む )
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