台湾の海底ケーブルがまた破壊された。海巡署(海上保安庁)によると、本日(25日)3時頃、中華電信より台澎第三海底ケーブルが将軍漁港の北西6海里地点で切断されたとの通報を受けた。バックアップシステムが起動し通信への影響はないが、同署に調査協力を要請したという。現在、宏泰貨物船を安平港に拘束し、国家安全保障レベルで処理を進めており、中国によるグレーゾーン攻撃の可能性も排除していないとのこと。
海巡署によると、同日0230時の時点で先行して10079艇を現場海域に派遣し、トーゴ船籍「宏泰」貨物船を監視していた。同船が錨を下ろして滞留しているのを発見した際、直ちに放送で退去を促し、全過程を監視。中華電信からの通報を受けた後、現行犯として「宏泰」船を停止させたが、船舷の高低差が大きく、また海象が悪かったため乗船検査ができなかった。そのため、さらに旗津艦とPP-10059艇を増援派遣し、「宏泰」船を台南安平港に護送した。本件は国家安全保障レベルの処理原則に従い、台南地方検察署の指揮のもと捜査中である。
海巡署によれば、「宏泰」船が2月22日1910時から2月25日3時まで将軍漁港北西6海里(台澎第三海底ケーブル北方0.5海里)に停留していたと指摘。海巡署は全過程を監視し、安平港信号台を通じて「宏泰」船に7回放送を行ったが、いずれも応答がなかった。台南海巡隊10079艇が0230時に将軍漁港北西6海里に到着し、「宏泰」船が錨を下ろして滞留しているのを発見、直ちに放送で退去を促した。0308時に「宏泰」船は北西方向に航行を開始し、0324時に海巡署が中華電信から外力による破壊が疑われるとの初期判断を受け、直ちに10079艇に「宏泰」船の検査を指示した。船舷の外観には「宏泰168」で、無線通信での応答でも「宏泰168」と確認されたが、AIS(船舶自動識別装置)では「宏泰58」と表示されており、入港後に併せて調査予定。航港局との調整により船席を確保し、1215時に「宏泰」船を安平港に護送した。
海巡署は、今回の海底ケーブル切断の原因が意図的な破壊によるものか、単なる事故によるものかは、更なる調査が必要だと強調している。容疑がかかっているトーゴ船籍「宏泰」貨物船は、調査の結果、中国資本背景の便宜船であり、乗組員8名全員が中国籍であることが判明した。中国によるグレーゾーン侵攻行動である可能性も排除せず、海巡署は検察と協力して捜査を進め、事実関係の解明に全力を尽くすとしている。
編集:梅木奈實 (関連記事: 中国軍が台湾侵攻した場合、日本は支援するのか?元安保局長が前提を明かす:自衛隊は法に基づき対応する | 関連記事をもっと読む )
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