日本への情熱と清酒への探求——台湾のKOLが全てを捨てて再出発

2025-06-07 11:10
インスタグラムで3.2万人のフォロワーを持つ日本在住のインフルエンサーDash許琬珍さんは、台湾で様々な仕事をしていたことがあるが、すべてを捨てて単身で東京に渡ってやり直す決意をした。(黄信維撮影)
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Instagramで3.2万人のフォロワーを持つ旅日インフルエンサー・Dash許琬珍(ダッシュ・シューワンジェン)さんは、台湾で多くの仕事に携わり、テレビ番組の司会なども務めていた。しかし、彼女はこれまでの安定した生活を手放し、単身で東京へと渡り、新たなスタートを切る決意をした。過去5年間で20回以上日本を訪れるほど、日本に魅了されていた彼女は、もともとワーキングホリデーを申請していたものの、コロナ禍により渡航が叶わなかった。また、日本酒への情熱から「Miss SAKE Taiwan 2020」に選ばれ、唎酒師の資格も取得したが、京都での授賞式に参加できなかったことが心残りだった。日本での生活は彼女にとって未完の夢であり、それを実現するために、ここ1~2年の間に日本行きを決断した。

「まずは日本へ」決断の背景——タイミングがすべて

自らの決断について、6年以上にわたり個人メディアを運営してきたDashさんは、「天時・地利・人和(良いタイミング・環境・人間関係)」が揃った今こそが最適な時期だと感じたという。決意を固めた彼女は、「今がその時」と自分に言い聞かせ、2023年に日本の語学学校へ留学し、半年間日本語を学んだ。その後、台湾へ帰国し、日本でのキャリアを本格的に築くことを決意。日本での生活スタイルが、彼女の理想とする価値観や人生観と合致していることを確信し、2024年の初めに再び日本へ渡った。そして今もなお、夢に向かって努力を続けている。

Dash許琬珍。(黃信維攝)
許琬珍さんは、「日本酒への深い愛情が、私が一人で日本へ渡る大きな原動力になった」と語った。(写真:黃信維)

日本での企画発想——旅行と日本酒が最大のインスピレーション

理想の目標についてDashさんは、「日本での重要な発想の一つは旅行であり、特に日本酒は私の重点的なテーマの一つ」と語る。彼女にとって、日本酒への愛は日本での生活を決意した大きな原動力だった。唎酒師の資格を持ち、これまでに500種類以上の日本酒を試飲しており、日本国内のさまざまな日本酒イベントにも積極的に参加している。今後も台湾の法律を遵守しながら、さらに日本酒を紹介していく予定だ。

また、彼女は日本の四季の変化に着目し、季節ごとの特色を生かした日本酒との組み合わせを考案。例えば、春の花見と一緒に楽しむお酒や、冬の鍋料理に合う酒など、食文化と融合させながら、より深い体験を提供したいと考えている。これにより、台湾の視聴者にも日本の文化や食の魅力をより豊かに伝えることができると期待している。

現在、彼女は日本語の勉強にも励んでおり、「日本と台湾の両方の視聴者に向けて情報を発信することが目標」と話す。より多くの人に、日本の素晴らしさを知ってもらい、理解してもらいたいという思いが強いのだ。 (関連記事: 日本人よりも日本酒に詳しい!珍しい「日本酒バー」台湾人店長の翠翠 日本で夢を実現 関連記事をもっと読む

Dash許琬珍。(黃信維攝)

許琬珍さんは、「日本酒への深い愛情が、私が一人で日本へ渡る大きな原動力になった」と語った。(写真:黃信維)

四季を感じる日本の魅力

Dashさんは、日本酒には地域ごとの特色が色濃く反映されており、日本国内で手に入れることで、より新鮮で最高の状態の日本酒を楽しめると語る。特に、日本の四季の移り変わりがはっきりしている点は、台湾とは大きく異なる魅力だという。