任天堂の新世代ゲーム機「Switch 2(スイッチ2)」が5日に日本とアメリカで先行販売される。チップの供給を担当するNVIDIAのCEO・黄仁勳氏は、Switch 2の最新プロモーションビデオに登場し、カスタマイズされたチップがもたらす3つの革新、すなわちモバイルデバイスにおける最先端のグラフィックス技術、ゲーム体験を向上させる専用のAIプロセッサ、そして超低消費電力について大変賛辞を送った。
この2分46秒の「クリエイターズボイス特別版」のビデオで、黄氏は冒頭でNVIDIAと任天堂が10年以上の協力関係にあり、両者は「テクノロジーは創造性に奉仕すべきである」という共通の信念を持っていると述べた。この喜びは努力する価値があるとも付け加えた。
黄氏は、任天堂の前社長・岩田聡氏がNVIDIAに語った夢を振り返る。それは、これまでにないゲーム機を制作し、劇場級のエフェクトを提供できるほどの性能を持ちながら、どこにでも持ち運べるほど小型であることを願ったものだ。このビジョンが最初のSwitchとして結実したのだ。
黄氏は、岩田聡氏がSwitchの発表を見ることなく他界したが、彼の思考と目標が未だにNVIDIAにインスピレーションを与えていると述べた。また、Switchの販売成績は明らかで、1億5000万台以上が売れていることも触れた。
さらに、黄氏はSwitch 2の内蔵チップがこれまでNVIDIAが作ってきたどのチップとも異なる3つの革新を提供すると強調した。まず、モバイルデバイスにおける歴史上最先端のグラフィックス技術を提供し、ハードウェアレイ・トレーシングや高ダイナミックレンジ対応による優れた明暗コントラストの表現、下位互換性のあるハードウェアアーキテクチャも含む。
次に、Switch 2の内蔵チップには専用のAIプロセッサが搭載されており、リアルタイムでのシャープ化やアニメーション処理が可能で、ゲーム体験を向上させる。また、半導体プロセス技術の最適化により、Switch 2のチップは持ち運びデバイスが高性能を提供する際に超低電力を維持することを可能にしている。
フランス通信社によると、Switch 2はより大きな画面と強力な処理能力を備えている。初代Switchは2017年に発売されて以来1億5200万台が販売され、史上第3位の売上を記録している。
Switch 2に対するファンの反応は熱烈で、予約の需要も非常に強いものの、任天堂はアメリカの貿易関税の不確実性や、十分多くの人々が購入に踏み切るかどうかといった困難に直面している。
編集:佐野華美
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