国民党リコール全敗 朱立倫だけが悪いのか?黄光芹氏が統計で異議

2025-06-04 16:29
メディア関係者の黄光芹氏は国民党がしっかりと反省すべきであり、民進党の1議席の立法委員さえもリコールできなかった理由を考えるべきだと述べる。(参考画像、柯承惠撮影)

台湾・リコール運動の波が収まらぬ中、国民党は与党・民進党に対抗するため、党内の青年部隊を動員し「リコールにはリコールで対抗する」方針を打ち出した。しかし、署名活動では多数のなりすましや故人の名前が使用されるなどの不正が発覚し、多くの関係者が事情聴取を受け、一部は拘束される事態となっている。こうした状況を受け、メディア関係者の黄光芹(ホアン・グァンチン)氏はFacebook上で「罷瑤連署份數統計表」を公開。さらに、国民党が緑営(民進党)議員1人すらリコールに持ち込めなかった理由について言及し、「それは本当に朱立倫主席だけの責任なのか、それとも党全体の問題なのか」と問いかけた。

黄氏によると、彼女は同日午前、頼苡任(ライ・イレン)氏にインタビューを行った際、事前に同氏から統計資料を受け取ったという。その中には「熱血草」という名前で知られる周(チョウ)氏の活動記録も含まれており、彼は4月から5月末まで、静かに連署所を訪れては空白の署名用紙を受け取り、1人で街頭や市場を回って署名を集めていたという。

黄光芹氏はさらに、「彼(周氏)は毎日、数十枚ずつ署名用紙を提出し、最終的に国民党のために2,861筆もの署名を集めた」と述べた。この数字は、該当選挙区の複数の議員を上回る規模であり、わずか131筆の署名を提出した新党の台北市議会議員・侯漢廷(ホウ・ハンティン)氏の約21.8倍に相当するという。黄氏は「国民党はなぜここまで追い込まれ、民進党の立法委員1人のリコールさえも達成できないのか。果たして朱立倫主席だけの責任なのか、それとも党全体の構造的な問題なのか」と、党の内省を促した。

一方、民進党の立法委員・吳思瑤(ウ・スーヤオ)氏に対するリコールの第2段階署名は、6月7日が締切となっている。これに対抗し、国民党の立法委員を対象としたリコール案件は、すでに31件が第2段階の署名審査に入っている。しかし、民進党所属の一部議員を対象としたリコール活動では、第2段階の署名提出が期限までに完了していない案件も複数残されており、進捗にはばらつきが見られる状況だ。 (関連記事: 舞台裏》朱立倫氏の進退に注目集まる 民進党リコール戦略で国民党に動揺 関連記事をもっと読む

中国語関連記事  

編集:柄澤南

台湾ニュースをもっと深く⇒風傳媒日本語版X:@stormmedia_jp