フェアモント東京、開業目前の全貌を発表 ブランド初の日本進出で新たな歴史へ

2025-06-07 10:10
総支配人カラン・シン氏が登壇し、ブランドの理念、施設概要、ホスピタリティの在り方などを詳細に語った。(写真/黃信維)
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日本初のフェアモントブランドホテル「フェアモント東京」が2025年7月1日、東京都港区芙浦にグランドオープンすることが決まった。5月16日には都内で記者発表会が開かれ、総支配人カラン・シン氏とマーケティングディレクター藤川三智子氏が登壇し、ブランドの理念や施設概要、ホスピタリティの在り方などを詳細に説明した。

その象徴として、ホテルでは黒いラブラドールレトリバーのセリーンを「CHO(Chief Happiness Officer=最高ハピネス責任者)」に任命。
その象徴として、ホテルでは黒いラブラドールレトリバーのセリーンを「CHO(Chief Happiness Officer=最高ハピネス責任者)」に任命。(写真/黃信維撮影)

フェアモント東京の理念と「CHO」セリーン

カラン・シン総支配人は、今回の開業を「単なるホテルの新設ではなく、日本におけるフェアモントの歴史の始まり」と位置づけ、世界各地で都市の象徴として展開してきたフェアモントが、東京においても同様の存在となることを目指すと述べた。ホテルのコンセプトには「インクルーシブ・ラグジュアリー」が掲げられており、多様性を受け入れる温かさと、すべての人に寄り添う心が込められているという。

総支配人カラン・シン氏が登壇し、ブランドの理念、施設概要、ホスピタリティの在り方などを詳細に語った。写真/黃信維
総支配人カラン・シン氏が登壇し、ブランドの理念、施設概要、ホスピタリティの在り方などを詳細に語った。写真/黃信維

その象徴として、ホテルでは黒いラブラドールレトリバーのセリーンを「CHO(Chief Happiness Officer=最高ハピネス責任者)」に任命。来館者を温かく迎えるとともに、動物保護団体との連携による社会貢献にも積極的に取り組む。6月16日からは、愛犬と共に宿泊できる「Wandastick」プランの予約受付も開始され、特製グッズやペット用サービスが提供される。ペット用スカーフやベッド、朝食プレートのほか、宿泊者にはセリーンのぬいぐるみ「Serene Jr.」も贈られる。宿泊費の10%は動物愛護団体に寄付される予定だ。

施設の魅力と客室の特徴

藤川三智子マーケティングディレクターは、フェアモントが1907年創業で115年以上の歴史を持ち、世界92カ所に展開していることを紹介した上で、東京が93番目のホテルになると説明。フェアモント東京は、JR浜松町駅近くの「BLUE FRONT芝浦」南タワーに位置し、35階から43階にかけて設けられた全217室の客室のうち29室がスイートルーム。41階と42階には「フェアモント・ゴールド」専用フロアを設置し、朝食、アフタヌーンティー、ナイトキャップなど5つの時間帯に応じたサービスを提供する。

客室はすべて日本の「縁側」から着想を得た設計で、外と内をつなげる空間が特徴。家具やソファは高さと硬さを何度もテストして開発され、仕事や食事も快適に利用できる設計となっている。

マーケティングディレクター藤川三智子氏が登壇し、ブランドの理念、施設概要、ホスピタリティの在り方などを詳細に語った。写真/黃信維
マーケティングディレクター藤川三智子氏が登壇し、ブランドの理念、施設概要、ホスピタリティの在り方などを詳細に語った。写真/黃信維

ダイニング体験とバーの特徴

館内には5つのレストランと2つのバーを設け、和洋多彩な食の体験を提供。モダングリル「Kiln & Tonic」では薪釜料理やピザ、アクアパッツァなどが提供され、3種類のオリジナルトニックウォーター(ジンジャーレモン、ヒノキを使ったフォレスト、柚子や山椒を使ったシトラス)も用意される。これを使ったジントニック飲み比べも実施予定。 (関連記事: フェアモント東京、2025年7月1日に開業決定 ― 日本初進出、予約は4月1日より開始 伝統と革新が融合するラグジュアリーホテル 関連記事をもっと読む

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