台湾出身のインフルエンサーU1(ゆい)さんは、墨田区公認「墨田区公式外国人アンバサダー」として3年目を迎える。SNSを通じて墨田区の特徴と魅力を発信。『風傳媒』のインタビューで、U1さんは第3期「墨田区公式外国人アンバサダー」を務めており、2022年の第1期は自ら応募して選ばれたと語った。クリエイターとしての思いを「最初は期待に満ちていても、必ず挫折を経験する。それを乗り越えて光が見えた時、自分がどれだけの道のりを歩んできたかを理解できる」と述べた。
この役職について、U1さんは100名以上の応募者から10カ国の代表が選出され、自身は台湾代表として選ばれたという。初年度の活動が区側から高く評価され、2年目は直接続投を要請された。「墨田区のPRを続けてほしいと依頼された」と振り返る。現在3期目を務め、地域の魅力発信を継続している。墨田区の観光イメージについて、U1さんは「スカイツリーに比べ、墨田区という地名は台湾人にはまだ馴染みが薄い」と指摘する。
墨田区はスカイツリー以外にも おすすめが沢山
「墨田区というと、今では人気YouTuberのJoemanが家を購入したことで知られるようになった」浅草からも近く、同じ観光ルートとして組み込みやすいという。「スカイツリーは有名だが、実は他の観光地より落ち着いた雰囲気の素敵なスポットが多い」と語る。地元民向けスポットとして、墨田区側の隅田川公園や牛嶋神社周辺を推薦。水辺の道に沿って文化的な小店が並び、マルシェも頻繁に開催されている。
U1さんは、自身の動画の中で最も思い入れがあるのは、最も視聴回数の多い作品ではなく、富士山登山に挑戦した記録動画だと語る。「普段は山登りもスポーツもせず、時々フィットネスする程度の私が、五合目から山頂まで挑戦しました」。この登山体験は、クリエイターとしての道のりと似ているという。登山中には岩場や暗闇、高山病など様々な困難に直面する。「最初は簡単で楽しいと感じても、途中で疲れ始め、さらに上るにつれて様々な障害を乗り越えなければならない」。山頂で日の出を見た時、「振り返ってみて、こんなに高く、遠くまで来たのだと実感しました」と語った。

登山から学んだ教訓 視聴者の反応に感動
最近の印象深い経験として、台湾での「東北遊楽日」イベントでの出来事を挙げた。会場を出た際、ファンたちが写真撮影を求めて集まってきた中、ある長年の視聴者から5、6ページにわたる手紙を受け取ったという。内向的で人との交流が苦手だったその視聴者は、U1さんの動画をきっかけに旅行する勇気を得たという。「彼女は外出が少なかったのですが、動画の影響で勇気を出して離島旅行のチケットを購入したそうです」。
イベントスタッフからは、写真撮影時に多くのファンが恥ずかしそうで緊張した様子だったと聞かされたという。「視聴者の中には外出を躊躇する方も多いのですが、私に会うために勇気を出して来てくれました」。来日当初は日本語の上達が目的で、日本が特別好きだったわけではなかった。だが、歩んできた中で、イベントでの視聴者やスタッフの言葉を通じ、自身の動画が人々に力を与えていることを実感した。「スタッフから『あなたは社会貢献している』と言われ、とても感動しました」と嬉しそうに語った。
編集:佐野華美
台湾ニュースをもっと深く: 風傳媒日本語版Xをフォロー👉 @stormmedia_jp
(関連記事: 台湾人妻と東京に豆花店開業 田邊与志久氏、創業10年で成功軌道に | 関連記事をもっと読む )