インフルエンザやノロウイルスが最近流行し、台湾全土の病院の救急科は混雑・満員状態となり、すでに余裕のない医療体制をさらに圧迫している。これに対し、精神科医の沈政男氏はフェイスブックで日本の医療システムと比較し、台湾の医療における4つの大きな問題点を指摘、台湾政府は模倣しようとしているが中途半端で「半分しかやっていない」と率直に述べた。
沈氏は、台湾健康保険が30周年を迎え、多くの人が救急外来の混雑や医療従事者不足を検討し、それを階層別医療が適切に実施されていないことに帰しているが、日本を見ると、日本の医療が台湾より劣っているわけではなく、大Sの状況を例にすれば、台湾ではおそらくより早く医療センターレベルの医療を受けられるかもしれないが、これは一側面にすぎず、これだけを根拠に日本の医療が台湾より劣っているとは言えないと述べた。
沈氏は、日本人の高齢の友人の診療記録について言及している。その友人夫婦は85歳前後で、二人で東京郊外の鎌倉近くの団地5階に暮らしており、毎日階段を上り下りしている。高齢の夫には1、2種類の慢性疾患があるだけで、普段は近くの病院で診察を受け、処方箋をもらい、地域の薬局で薬を受け取っているが、それはシンプルに2、3種類の薬だけだと指摘した。
「台湾は日本と比べられるわけがない。あまりにも差がありすぎる!」と沈氏は指摘した。日本では薬名はすべて日本語で書かれているが、台湾では医学用語さえ中国語化されていないと述べた。どうやって一般市民に医療を理解してもらうのか?これは単に医療記録の中国語化だけでなく、一般市民が入手できるすべての医療情報が中国語化されるべきだという非常に単純な道理だが、台湾の医療界はこの点さえも反省できていないと述べた。これは実際、台湾が国家として近代化の道を歩む上で完全な反省と計画がないことを浮き彫りにしており、思いつきで物事を進めているに過ぎない。「歩行者地獄」はその最も良い例で、このような例は「至る所にある」と述べた。台湾人は国家を管理する能力があるのかという点について、「大いに問題がある」と彼は考えている。
沈氏は、日本の医療のもう一つの違いを強調した。一度、友人の妻が胆嚢炎で5日間入院した際、夫は初日の手続きに付き添っただけで、その後退院まで、病院のスタッフが世話をし、家族が全く心配する必要がなかったという。これは台湾人にとっては想像し難いことだ。彼は台湾の医療を「中途半端」の四文字に尽きると批判している。
沈氏は、患者が一人で病院に入院し、その後健康な状態で退院し、入院前より健康で生活機能も改善している、というのが医療の目標ではないかと述べている。台湾はこの目標からますます遠ざかっているという。また日本の医療は薬価差の問題についても、既に適切な処理を行っており、現在では薬価差の総額はすでにかなり限定されていると述べた。
沈氏は続けて、日本の若者は台湾ほど医師になりたがらないと述べている。その理由は医師の収入がそれほど良くないからだと説明した。また日本人は現在でも一般的に医師を信頼しているが、台湾の医師と患者の関係はますます悪化しており、さらに深刻なことに、医療従事者の中にも一般市民に敵意を持つ者が多くいると指摘した。さらに日本の介護については言うまでもなく、台湾は政治的な理由で日本を模倣しているが、中途半端どころか、全く似て非なるものになっていると付け加えた。
沈氏は、台湾は30年前、社会がより単純で、統治がより容易だったため、いくつかの制度や規則を確立することができたが、今日ではハードウェアの建設においても大きなことを成し遂げるのは難しくなったと考えている。
編集:梅木奈實 (関連記事: 台湾のYouTuber・Lindaさんがアンバサダーに就任、日台の自転車愛好家をつなぎ、福島の再生と変貌を共に見届ける | 関連記事をもっと読む )
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