台湾.馬英九前総統、中国人留学生団体で調査されたか?元立法委員邱毅氏が頼政権の「悪意」批判

中国人留学生団体の騒動について、前総統の馬英九(中央)が10日に出入国管理局で説明を行った。(資料写真、劉偉宏撮影)

馬英九財団は昨年(2024年)、中国人留学生グループを台湾に招待した際、そのメンバーである復旦大学学生・宋思瑤氏の「祖国論」発言が波紋を呼び、台湾大学の学生がプラカードで抗議する事態となりました。これを受け、馬英九前総統は10日に内政部移民署を訪れ、事情を説明しました。この件について、邱毅元立法委員は、賴清德総統政権による馬英九氏への聴取はいわゆる「水道メーターの検針」(当局による訪問、調査や取り締まり)であり、萎縮効果を狙ったものだと指摘しています。これこそが「緑色(民進党を指す)テロの具体的表れ」だと批判しています。

内政部は、「行政手続法」の関連規定に基づき、馬英九財団に意見陳述を求めたと説明しています。馬英九氏は移民署に入る前のインタビューで、賴政権に対し、政治力や行政手段によって両岸青年交流の貴重な機会を妨げないよう呼びかけ、それは両岸の平和と安定に不利益をもたらし、台湾市民の利益にも合致しないと述べました。邱毅氏はこれについてフェイスブックで、移民署は行政院の三級機関であり、賴政権のこの行為は馬英九氏を侮辱し、萎縮効果を生み出し両岸交流を破壊するもので、「緑色テロ」を遂行していると強く批判しています。

邱毅氏によれば、馬英九氏が卓球選手の馬龍氏を含む中国の大学教員や学生を台湾に招いた交流は、当初は雰囲気が良かったものの、おそらく両岸関係の緩和を見たくない賴政権が騒ぎを起こし始め、職業学生が妨害し、メディアやサイバー部隊が攻撃に加わり、好意的な報道が誹謗中傷へと変わってしまったと見ています。去年12月1日、宋思瑤氏がインタビューで「中華台北チーム」の世界野球大会優勝を祝福し、「台湾の同胞と共に祖国のために励みたい」と述べたことが、台湾独立派には不快な発言と受け止められたようです。

邱毅氏は続けて、そこから話題が広がり、貴重な台湾と中国大陸の若者間の交流機会が台無しにされたと主張しています。賴政権の悪意は両岸交流を破壊し、「中国に抵抗し台湾を守る」という偽りの主張を続け、台湾社会に不健全な影響を与えていることにあるとしています。さらに、中国人留学生グループが去った後も、賴政権は追及を続け、大陸委員会は馬英九財団に2年間同様の交流活動を禁止する処分を科し、今なお移民署を使って馬英九を呼び出し面談させるのは、萎縮効果を生み出すことが目的であり、これこそが緑色テロの具体的表れだと主張しています。

編集:梅木奈実