新ニュース》「沈黙モード」に転じた台湾・郭智輝経済部長 520以降の失言リスク回避が狙いか

2025-05-27 18:28
郭智輝・経済部長は最近、公の場にほとんど姿を見せていない。(写真/顔麟宇撮影)
郭智輝・経済部長は最近、公の場にほとんど姿を見せていない。(写真/顔麟宇撮影)
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台湾・経済部長の郭智輝氏が就任から1年を迎えたが、最近ではその仕事のスタイルに変化が見られる。以前は立法委員の質問やメディアの取材に対して率直に応じていたが、その性格が府院の高層を驚かせ、民進党の立法委員からも不満が寄せられていた。520以降、郭氏はメディアの取材を避ける姿勢を示し、部下に任せることが多くなった。「口封じ」の意図があるとされ、彼の部長のポジションが危ういという噂もある。

他の教育部や環境部などの中央部会がこの1年の施政の成果について記者会見を行う中、経済部は静かに過ごしている。日常的な記者会見も長らく行われておらず、特定のネットやテレビのインタビューが編集されて放送されるのみである。

府院も頭を抱える 郭智輝氏は一転して低姿勢に

最近のメディアの観察によると、郭氏は立法院でのメディアインタビューを台電の広報担当者に任せるようになり、また委員会での質問には業務部門が直接応答することが多く、低調な態度に変わっている。過去において、総統の賴清德氏は郭氏が民間出身であるため、企業経営の経験を活かして公部門を整頓することに期待を寄せていた。

しかし、この1年間で経済部は重要な経済政策を示すことなく、度重なるインタビューや立法院での質問で論争を巻き起こし、府院にとって頭痛の種となっている。最近の報道によれば、府院は郭氏に対し発言内容を見直し、業務部門に答えさせるように指示を出している。

これにより発言ミスが大幅に減少しているが、『大罷免』という重要な時期に顕著な失点をさせないよう経済部に通告されたとも言われている。

記者がこの1年間の施政について経済部に質問したところ、以下のような回答があった。

1.世界の半導体民主的供給チェーンの推進

2.産業AI応用の拡散、全産業にAIを導入

3.境外関内、産業の実力を拡張

4.境内関外、内需市場を拡大

5.ESCOの深度省エネ推進、企業コストを削減

6.中小企業のデジタルおよびゼロエミッションへの転換支援

7.様々なグリーンエネルギー-洋上風力発電の安定推進

8.水源備蓄と調整能力の向上、供水の韌性を強化などのプロジェクト

経済部の実績、郭氏の貢献はわずか2件のみ

しかし、これらの中で郭氏が実際に提案したのは、3.境外関内と4.境内関外の2項目であり、他の6項目は全て前任者、あるいはその前の経済部長による政策の継続である。 (関連記事: 台湾・頼清徳総統、日本メディアに初めて語る「非レッド経済圏」構想 日台EPAで供給網強化へ 関連記事をもっと読む

経済部は郭氏のリーダーシップの下、台湾企業が海外市場を拡大するために台商とともに世界的な展開を協力し、アメリカ、ヨーロッパのチェコや日本の福岡に「台湾貿易投資センター」を設立すると説明している。経済部によれば、「Taiwan Select」の共通ブランドを設立し、食品業界を海外流通に進出させることを推進しているそうだ。産業協会を組織し、台湾企業の海外発展コストを削減。

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