「離島」から広がる新たな日台交流 何欣潔氏が離島を台湾から世界への窓口に

離島出版編集長の何欣潔氏が、日台の離島文化をテーマとした交流イベントを企画。離島を世界への窓口にしたいと願っている。(黄信維撮影)
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12月20日、東京のShibaura Houseで日台の離島文化をテーマとした交流イベントが開催。離島出版が主催するこのイベントは、日台文化のつながりと相互作用を探ることを目的としている。「離島の台湾の離島」と題された今回のイベントは、離島出版編集長の何欣潔氏とShibaura House社長の伊東勝氏が共同企画し、日台離島文化交流の長期プロジェクトの第一歩となる。何氏は東京での『風傳媒』のインタビューで、このイベントは伊東氏との協力経験からインスピレーションを得たと語った。伊東氏は台湾を訪れ、澎湖で現地文化を深く体験し、台湾と日本の離島間の文化の違いとつながりに強い関心を持つようになったという。

何欣潔氏は澎湖出身で、『今周刊』記者、『ブルームバーグ・ビジネスウィーク』台湾特約記者、端傳媒台湾グループ編集長を務め、離島の文化と課題に注力してきた。2021年には呂伊庭氏と共に「澎湖海鮮皇族」を設立し、「澎湖学」の推進を目指した。2023年には二人で「離島出版」を創設し、特産品・食事・街歩き・音声・映像など多様な形式を組み合わせて離島文化を探求し、離島を世界理解の窓口にすることに尽力してきた。何氏は、離島は陰性の物語であり本島にとって重要な他者であると考えており、離島出版を通じて各個人の心の中にある離島の視点を呼び覚まし、群島共同体の相互理解を促進したいと考えている。

「離島」をテーマに従来の日台交流の枠組みを超える

彼女は離島というテーマを通じて、従来の日台交流の枠組みを超え、離島文化の多様性を示したいと考えている。何氏は、今回のイベントは文化対話であるだけでなく、離島をインターフェースとして、より多くの国際交流の機会を開くための試みでもあると指摘。当日は台湾Plusが委託制作した台湾離島のドキュメンタリーが上映される。このドキュメンタリーは澎湖、金門、馬祖をテーマに各2話制作され、離島地域の風土と地政学的特徴を完全に表現している。上映当日は6話の中から各1話を選び、澎湖、金門、馬祖それぞれの独特な姿を紹介する。

ドキュメンタリーの内容は、離島の自然景観と人文的特徴を描くだけでなく、地政学が住民の生活に与える影響も織り込んでいる。例えば、馬祖の漁民が中国漁民のムール貝採取の課題にどう対応しているか、澎湖の漁業が中国の軍事演習からどのような影響を受けているか、そして金門が前線として両岸情勢で果たす特別な役割など、これらの実話は観客に台湾離島文化を理解するための前例のない視点を提供する。ドキュメンタリー上映の他、何欣潔氏と馬祖出身の施佩吟氏を講演者として招き、それぞれ澎湖と馬祖の視点から離島の文化的特徴と地域の物語を共有する。 (関連記事: 台日両方が故郷!ハーフモデルのSarraが台湾観光大使を目指す 原動力は祖父の一言 関連記事をもっと読む

離島の印象を深め、独自の価値と文化的意義を示す

何氏は特に歴史的背景により国際的な知名度が高い金門に比べ、澎湖と馬祖の存在感が薄いことを指摘し、今回のイベントを通じて、より多くの人々にこれらの地域の文化的深さを理解してもらいたいと考えている。イベント後にはビールを飲みながらの交流時間が設けられ、参加者はリラックスした雰囲気の中で交流し、文化的な見解を共有することができる。主催者によると、現在までに多くの日本語話者と中国語話者が申し込んでおり、参加者の比率はほぼ同等だという。ビールは文化的な媒介として、言語の壁を取り除くだけでなく、交流にさらなる面白さと可能性を加えている。

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